平成26年9月定例市議会

 本日ここに、9月定例市議会を開会するにあたり、議員各位におかれましては、御多忙のところ御応招いただき、誠にありがとうございます。

 さて8月31日に実施いたしました総合防災訓練につきましては、議員各位をはじめ、市民の皆様など約1万4千300人の方々に参加をいただいたところであります。

 特に今回は大雪時の経験を踏まえ、孤立集落への対応として、上空からの確認、医師会の協力のもとトリアージ訓練、ヘリコプターでのケガ人搬送訓練なども実施したところであります。

 災害時、被害を最小限に抑えるには、日頃からの自助・共助による備えや訓練が重要であります。

 毎年開催されますこの訓練を機会として、地域での連携をさらに深めていただきたいと考えております。

 また、翌1日の市制施行10周年記念式典につきましても、議員の皆様におかれましては、ご多忙のところ、ご臨席を賜り、厚く御礼申し上げます。

 平成16年9月1日、竜王町、敷島町、双葉町の3町が合併し誕生した甲斐市でありますが合併から10年、本市はこれまで豊かな自然と利便性の高い都市機能を持つ、魅力溢れる地域として着実に発展して参りました。

 これも、甲斐市の誕生と発展に心血を注いでこられた歴代市議会議員の皆様をはじめ、関係各機関・団体の皆様、また、それぞれの立場から市政の推進に温かいお力添えをいただきました諸先輩、そして、多くの市民の皆様のご協力の賜物であり、ここに改めて心から敬意を表し、感謝と、お礼を申しあげる次第であります。

 この十年、市におきましては、双葉スマートインターや竜王駅、塩崎駅周辺などの整備、玉幡公園、島上条公園、竜地公園等各地域の公園の建設など、甲斐市のシンボルともなる施設の充実を図るべく進めてまいりました。

 また、各庁舎の整備については本市の防災拠点、災害対策の拠点として、防災行政無線のデジタル化も併せ、機能を強化する中で、市民の安全、安心の支えとなるよう整備して参ったところであります。

 そのほか、農業振興施策として、地域の活性化と特産品のブランド化を狙いとし、「赤坂とまと」やサツマイモの栽培、また、このサツマイモを使った本格芋焼酎「大弐」の製作などにも取り組んできたところであります。

 教育につきましても、「創甲斐教育推進大綱」を制定し、一体となって甲斐市の教育に取り組むなど、「第一次甲斐市総合計画」で、市の将来像として掲げました「緑と活力あふれる生活快適都市」の実現に向け着実に各種施策を進めてきたところであります。

 今後も、市民の皆様のご意見を真摯に受け止め、市民の皆様とともに手を携えて、まちづくりに全力で取り組んで参りますので、ご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

 式典では前市長、元助役、市議会議員、市民の皆様、長年市政発展のため御苦労を頂きました皆様に感謝し、表彰をさせていただいたところであります。

 また今回の式典においては市の木を「ケヤキ」、市の花を「サクラ」、マスコットキャラクターとしては、「やはたいぬ」を選定し、発表させていただきました。  

 これらは市民のアンケート結果をもとに選定させていただいたところであります。今後はこれらの新たなシンボルを市内外に発信し、甲斐市をPRして参りたいと考えております。

 さて、今年は台風の発生が早い時期からあり、7月の初旬に台風8号が、8月中旬には11号が日本に上陸し、各地に土砂災害や河川の氾濫、道路の冠水など多くの被害をもたらしました。

 幸い本市におきましては、大きな被害もなく安堵したところであります。

 また8月後半には広島において局地的な豪雨による大規模な土砂災害が発生し、多数の犠牲者を出すなど、自然災害の恐ろしさを改めて認識したところであります。

 被災地にはお見舞い申し上げるとともに、1日も早い復興を祈るものであります。

 一方、今年の県内では、7月、8月と気温が30度を超える真夏日が続き、35度を越える猛暑日も2ヶ月で15日以上記録するなど、暑い夏でありました。

 この暑さの中、全国高等学校総合体育大会が山梨県を含む関東1都3県で行われました 。

 県内では7月30日から8月10日までの12日間にわたり8競技が行われ、本市におきましては、8月に敷島総合公園において、サッカー男子の競技が行われました。

 私も数試合観戦させていただきましたが、全国各地の厳しい予選を勝ち抜いた精鋭たちの戦う姿は、暑さにも負けず素晴らしいものでありました。

 「君の汗 輝く一滴 勝利の雫」を合言葉に、故郷の代表として出場された選手たちは日頃の努力と鍛錬により培われた技術や精神力を十分に発揮されたことと思います。

 山梨県勢では日本航空高校が空手道において、男子学校対抗得点で1位となり、同じく女子個人の「形」の部門においても、優勝いたしました。

 また、甲府城西高校がアーチェリー女子団体で大会史上初の2連覇を達成しましたが、この偉業を成し遂げた3人は敷島中学校アーチェリー部出身で、中学時代からお互いを励まし合いながら努力し、この2連覇を勝ち取ったということであります。

 若い市民のこのような活躍は、私たち甲斐市の誇りとして、たいへん喜ばしいかぎりであり、今後の更なる活躍を期待するところであります。

 さて、経済状況を見てみますと、平成26年4月から6月期のGDP国内総生産の値が、物価変動の影響を除いた、実質で前期比1.7%減、年率換算で6.8%減と急減し、6か月ぶりにマイナス成長に転じたとの発表が内閣府からありました。4月の消費税増税で個人消費が前期比5.0%減と落ち込んだほか、住宅投資や設備投資なども減少したことが影響したようであります。個人消費は統計上で比較可能な平成6年以来、過去最大の落ち込みとなり、今回の下げ幅は平成9年4月に消費税率が5%に引き上げられた際より大きいものであります。

 山梨県内の景気は消費税引き上げの影響を受けつつも、国内経済が堅調に推移することを背景として、緩やかな回復が続くとの見通しもありますが、今後の国における更なる経済政策の早期実施により、地方に及ぶ本格的な経済の回復を願うものであります。  

 それではまず、本年度上半期における主な事業に対する取り組み状況につきまして御説明申し上げます。

 塩崎駅周辺整備事業につきましては、昨年4月に着手いたしましたホーム拡幅工事、新駅舎及びスロープ、並びに南口トイレ建築工事が、この9月に完成し、10月には竣工式を迎える運びとなりました。

 「創甲斐教育」につきましては、今年度も引き続き、「甲斐市で育ち、甲斐市を育てる人づくり」を目標に、ICT(情報通信技術)を活用した、わかりやすい授業推進事業や授業力向上養成講座などの継続事業とともに、公民館におけるALTによる英語ふれあい教室、中学生自学講座など46の事業に取り組んでいるところであります。

 また、全小中学校には前年度、ミストファンの導入に続き、冷水機を設置し、夏の暑さに対応すると共に、学校トイレの一部洋式化や各小学校への防犯カメラの設置などを計画的に進めてきたところであります。

 通年で開催しております「市政10周年記念事業」につきましては、7月23日から市役所のロビーなどで行われている「甲斐市発見・発掘この10年展」や8月15日に双葉スポーツ公園で行われたNHKの夏期巡回ラジオ体操、8月22日には武田鉄矢さん率いる海援隊のトーク・アンド・ライブなどが実施されたところであります。おかげさまで、盛況裡に開催でき、御参加、御協力いただきました皆様に感謝申し上げます。

 今後、他の事業も開催されますので、引き続き、御参加、御協力をお願い申し上げます。

 竜王赤坂地区活性化事業につきましては、「赤坂とまと」の収穫が7月中旬をもって終了し、10月末からの次の収穫に向け、7月には種まきを行い、8月には、芽を出したトマトの苗の定植作業を行ったところであります。

 冷間団地再開発計画事業につきましては、南団地第二期建築工事の起工式を7月8日に執り行ったところであり、多世代共生型の住宅として、高齢者、子育て世帯を中心に、様々な世帯が住める住宅として建築を進めているところであります。

 また昨年から工事に着手しておりました敷島保育園・敷島子育てひろば、ファミリー・サポート・センターにつきましては、8月中旬に外構工事が終了し、8月28日に落成式を行ったところでありまして、竜王北、竜王西保育園につきましても、本年12月の完成に向けて順調に工事を進めているところであります。

 それでは、今定例市議会に提出致しました22議案につきまして、概要を御説明申し上げます。なお、詳細につきましては、それぞれ担当部長から説明を致しますので、よろしくお願い申し上げます。

 はじめに、報告議案についてであります。

 報告第11号、「和解及び損害賠償額の決定の件」につきましては、道路施設の管理瑕疵により発生した事故について、地方自治法第180条第1項の規定により専決処分したので、同条第2項の規定により報告するものであります。

 報告第12号、「平成25年度甲斐市財政健全化判断比率及び資金不足比率の報告の件」につきましては、地方公共団体の財政の健全化に関する法律第3条第1項及び、第22条第1項の規定により、平成25年度甲斐市の財政健全化判断比率及び資金不足比率について監査委員の意見を付けて報告するものであります。

 次に、一般議案であります。

 議案第60号、「甲府地区広域行政事務組合規約の変更の協議の件」につきましては、地方自治法第286条第2項の規定により、甲府地区広域行政組合規約を変更することについて、協議が求められたので、これに応ずるものであります。

 議案第61号、「平成26年度甲斐市一般会計補正予算(第2号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ、3千891万9千円の追加補正をお願いするものであります。

 歳入につきましては、国庫支出金、県支出金、繰入金、などの増額が主なものとなっております。

 歳出につきましては、高齢者の肺炎球菌に係る予防接種等の任意から定期への移行に関連する経費、貯水槽用地外壁改修工事、「甲州弁ラジオ体操第一」CDの作成経費、建築物耐震化促進事業費補助金などの経費であります。

 議案第62号、「甲斐市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の制定の件」、

 議案第63号、「甲斐市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の制定の件」、

 議案第64号、「甲斐市保育の必要性の認定に関する基準を定める条例の制定の件」につきましては、子ども・子育て支援法の施行に伴い、それぞれ市の基準を定めるものであります。

 議案第65号、「甲斐市やすらぎ聖苑条例の一部改正の件」につきましては、今後、火葬炉など主要設備の経年劣化等による改修費や燃料費の高騰など経常的な経費等の増加が見込まれるため所要の改正を行うものであります。

 議案第66号、「市道路線認定の件」につきましては、新たに10本の市道路線を認定するため、道路法第8条第2項の規定により議会の議決をお願いするものであります。

 続きまして、認定議案についてであります。

 認定第1号から認定第13号までにつきましては、平成25年度における各会計の決算認定の件であります。

 一般会計の平成25年度実施の主な事業につきましては、まず、塩崎駅周辺整備事業は東日本旅客鉄道株式会社との施行協定に基づく駅舎などの工事に加え、南北駅前広場の整備や接続する市道の改良工事を行ったところであります。  

 次に本市の教育振興基本計画である「創甲斐教育推進大綱」に関連した事業につきましては、学校だけに留まらず、地域や関係機関と連携し、46事業を実施し、今を生き、将来を生きる力を育む「甲斐っ子づくり」に取り組んだところであります。  

 今後も、地域、行政ともに手を携えて、これからの甲斐市を担う子どもの育成に努めて参りたいと考えております。

 また、学校施設の整備といたしまして、双葉中学校の教室増築等工事、玉幡中学校の防犯ネットワークカメラの設置、敷島南小学校のプール改修工事などにも取り組んだところであります。

 福祉関連といたしましては、障がい者基幹相談支援センターの開設、身体障害者手帳の交付対象にならない軽度・中度等の難聴児に対して補聴器の購入や修理に必要な費用の一部を助成する事業の実施、任意の予防接種である小児肺炎球菌などの3種類ワクチン接種費の助成など各種事業に取り組んだところであります。

 そのほか、再生可能な資源への取り組みの一環として、甲斐市バイオマスセンター、竜王リサイクルステーションを整備したところであります。  

 また、甲斐市国民健康保険特別会計をはじめ11の各特別会計及び甲斐市水道事業会計につきましても、一般会計同様に住み良い快適なまちづくりを目指し、複雑多様化する地域の諸課題に取り組んで参ったところであります。

 以上、本年度の主な事業への取り組み状況及び補正予算等につきまして御説明申し上げて参りましたが、本日提案申し上げました議案につきましては、何卒、よろしく御審議の上、原案のとおり御承認、御可決くださいますようお願い申し上げます。  

平成26年9月8日

甲斐市長 保坂武  

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〒400-0192
山梨県甲斐市篠原2610
電話:055-267-7223

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更新日:2019年04月01日

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