令和元年9月定例議会

令和元年9月定例市議会市長説明要旨

本日ここに、9月定例市議会を開会するにあたり、議員各位におかれましては、ご多忙のところ、ご応招いただき誠にありがとうございます。

8月25日に実施いたしました、東海地震の発生を想定した甲斐市総合防災訓練につきましては、議員各位をはじめ、多くの市民のご参加をいただく中で無事終了することができました。

この場をお借りしまして、お礼申し上げます。

各自治会を中心として行われた、自主防災組織による訓練では、自治会長をはじめ市民の皆様の活発かつ積極的な活動により、十分な成果が得られ、所期の目的が達成されたものと考えております。

市及び関係機関による訓練につきましては、今年度は双葉体育館を合同訓練会場に指定し、同会場が指定避難所となっている自治会と市消防団、陸上自衛隊などとの連携により、避難所運営訓練のほか、各種訓練を行ったところであります。

特に、学校法人・日本航空学園によるドローンを活用した遠隔調査や、NTT東日本による災害時用公衆電話使用訓練などは、近年、重要性が増しているものでありますので、非常に有意義であったと認識しております。

一方、災害対策本部運営訓練としまして、様々な決定・指揮を行う本部の運営を一層強化するため、昨年度に引き続き、本市の防災危機管理アドバイザーを講師に迎え、実際の災害時を想定した状況付与訓練を実施したところであります。

昨日、千葉市付近に上陸した台風15号により、関東南部などで記録的な暴風となり、多数の人的・物的被害と併せ、首都圏の公共交通機関に大きな乱れが発生いたしました。

自然災害の発生は、予測することが大変困難であり、また、発生を防ぐことも難しいところでありますので、被害軽減のために、日頃からの備えが非常に重要であります。

市といたしましても、今後も継続した取り組みを行って参りますので、自助・共助の考えのもと、議員各位をはじめ、市民の皆様におかれましても、ご理解、ご協力を賜りますよう改めてお願い申し上げます。

併せまして、9月1日に執り行いました、本市の市制施行15周年記念式典につきましては、ご多忙のところ、議員各位をはじめ多くの関係各位のご列席を賜りましたことに、心からお礼を申し上げます。

合併から15年が経過する中で、本市が着実に発展して参りましたのも、議員各位をはじめ、市民の皆様のご理解、ご協力の賜物であり、改めて感謝を申し上げる次第であります。

市制施行15周年を迎えた本年は、市政運営の総合的な指針である、第2次甲斐市総合計画と、本市の目指す教育のあり方を示す、創甲斐教育推進大綱の見直しを行う、重要な年であります。

新たな令和の時代におきましても、本市がますます発展し続けていくことができますよう、今後も市政運営に全力を尽くして参りますので、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

それでは、本年度の上半期における、主な事業に対する取組状況につきまして、ご説明申し上げます。

まず、赤坂台総合公園整備事業につきましては、平成12年4月の供用開始以降、経年劣化により傷みが激しくなっていた園路について、改修工事を実施いたしました。

平成31年2月に工事に着手して以後、多くの皆様にご不便をおかけしておりましたが、本年8月に完成・供用開始したところであります。園路表層のゴムチップの色を選定するにあたっては、アンケートにより利用者の皆様のご意見をいただき決定いたしましたので、一層愛着を持ってご利用いただけるものと期待しております。

また、完成に合わせ、開催したオープニング・セレモニーにおいては、市内中学校の陸上部の生徒や、陸上競技愛好者団体に、オープニング・ランをしていただいたところでありますが、今後は部活動をはじめ、健康づくりの場、憩いや交流の場として、おおいに活用していただきたいと考えております。

(仮称)上八幡公園整備事業につきましては、昨年度までに、給排水設備、駐車場及び植栽の整備等が完了し、本年度は管理棟、芝生広場及び園路等の施設整備を行っております。

目標とする本年度末の完成に向けて、順調に事業が進捗しておりますので、令和2年度の供用開始以後は、市民の皆様の憩いの場、健康づくりの拠点として、また、災害時には防災の拠点として、活用を図って参りたいと考えております。

併せまして、過日、建設経済常任委員会において報告をいたしましたが、公園の正式名称を、ひらがなで「やはた」と表記する「やはた公園」とすることといたしました。

同公園の所在地周辺が、本市の特産品である「やはたいも」の産地であることや、ひらがなとすることで、柔らかく優しい印象となることなどを、選定の理由としたところであります。

地域の皆様をはじめ、多くの皆様に親しまれる公園となることを期待しております。

甲斐市バイオマス産業都市構想につきましては、木質バイオマス発電事業実施予定者との事業着手に向けた基本協定書の締結を目指し、引き続き準備を進めておりますが、現在のところ、事業者側が手続きを進める、経済産業省による設備認定に係る審査の終了を待っている段階であります。

本年度の取り組みとしましては、7月上旬までに、発電所用地の取得に向けた、用地測量・補償調査業務委託及び、不動産鑑定業務委託の発注を行い、今月2日には、甲斐市バイオマス産業都市構想の大きな柱である、熱供給システム構築に係る調査業務について、公募型プロポーザル方式により、事業者を決定したところであります。

また、熱供給システム構築に係る調査業務が、8月16日付けで環境省の「平成31年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金」に採択されましたので、今後は、補助金交付申請に向けて準備を進めて参ります。

続きまして、甲斐市立保育園の、施設の老朽化等に伴う建替え及び民設民営化事業についてであります。

これまで、平成24年の竜王中央保育園から始まり、今年度開園した民設民営方式である松島さくら保育園を含め、7園の建替え等を実施したところでありますが、現在進捗しております、双葉西保育園に係る事業が完了することで、予定しておりました甲斐市立保育園の整備が、全て終了することとなります。

双葉西保育園の整備につきましては、昨年度中に用地取得を終え、本年8月末までに、計画地の地質調査及び測量設計業務が完了しております。現在は園舎建築工事に係る実施設計を行っている段階であり、令和3年度の開園を目指し、今後も鋭意取り組んで参ります。

次に、事業コンセプトを「フラワーパーク・アンド・ミュージアム」とする、山梨県緑化センター跡地活用事業に関しましては、昨年度から、事業化支援アドバイザリー業務に着手したところであります。

民間事業者がより参画しやすい事業条件を整理するため、民間事業者へのヒアリングを実施するとともに、事業者の公募に向け、募集要項・要求水準書などの関係書類の作成を進めております。

「フラワーパーク・アンド・ミュージアム」の早期実現に向けて、今後も取り組みを進めて参ります。

それでは、今定例市議会に提出いたしました39議案につきまして、概要をご説明申し上げます。

はじめに、報告議案についてであります。

報告第7号、「平成30年度甲斐市財政健全化判断比率、及び資金不足比率の報告の件」につきましては、監査委員の意見を付けて報告するものであります。

次に、一般議案であります。

議案第53号、「第2次甲斐市総合計画基本構想の変更の件」につきましては、第2次甲斐市総合計画後期基本計画の策定に伴い、現行の基本構想を見直すため、甲斐市まちづくり基本条例第15条第1項の規定により、議会の議決をお願いするものであります。

議案第54号、「甲斐市印鑑条例の一部改正の件」につきましては、住民基本台帳法 施行令等の一部を改正する政令が、令和元年11月5日に施行されることに伴い、所要の改正を行うものであります。

議案第55号、「甲斐市税条例の一部改正の件」につきましては、地方税法等の一部を改正する法律等の公布に伴い、所要の改正を行うものであります。

議案第56号、「甲斐市手数料条例の一部改正の件」につきましては、不正競争防止法等の一部を改正する法律の施行による、工業標準化法改正に伴い、所要の改正を行うものであります。

議案第57号、「甲斐市公共物管理条例の一部改正の件」につきましては、社会保障の安定財源の確保等を図る、税制の抜本的な改革を行うための、消費税法の一部を改正する等の法律等の改正に伴い、所要の改正を行うものであります。

議案第58号、「甲斐市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部改正の件」及び議案第59号、「甲斐市保育料条例の一部改正の件」につきましては、令和元年10月1日から、国において、幼児教育・保育無償化の施策が行われることに伴い、所要の改正を行うものであります。

議案第60号、「甲斐市地域し尿処理施設条例の一部改正の件」から、議案第67号、「甲斐市簡易水道給水条例の一部改正の件」までの8議案につきましては、社会保障の安定財源の確保等を図る、税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律等の改正に伴い、所要の改正を行うものであります。

議案第68号、「令和元年度甲斐市一般会計補正予算(第3号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ3億7,683万7千円の追加補正をお願いするものであります。

歳入につきましては、国県支出金、繰入金、市債などの増額が主なものとなっております。

歳出につきましては、地方創生事業、職員費及び嘱託・非常勤職員費、認定こども園等事業、地産・地消事業、県営土地改良事業、都市計画諸費、子ども・子育て支援事業などを増額するものであります。

議案第69号、「令和元年度甲斐市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額から、歳入歳出それぞれ、54万9千円の減額補正をお願いするものであります。

議案第70号、「令和元年度甲斐市後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額から、歳入歳出それぞれ、77万9千円の減額補正をお願いするものであります。

議案第71号、「令和元年度甲斐市介護保険特別会計補正予算(第2号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、132万9千円の追加補正をお願いするものであります。

議案第72号、「令和元年度甲斐市簡易水道事業特別会計補正予算(第1号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、11万5千円の追加補正をお願いするものであります。

議案第73号、「令和元年度甲斐市地域し尿処理施設特別会計補正予算(第1号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、10万円の追加補正をお願いするものであります。

議案第74号、「令和元年度甲斐市下水道事業特別会計補正予算(第1号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額から、歳入歳出それぞれ、484万6千円の減額補正をお願いするものであります。

議案第75号、「令和元年度甲斐市水道事業会計補正予算(第2号)」につきましては、収益的収入及び支出の既決予定額の総額に、収入42万円、支出253万2千円の追加補正、議会の議決を経なければ、流用することのできない経費の既決予定額の総額に211万2千円の追加補正、他会計からの補助金の既決予定額の総額に、42万円の追加補正をお願いするものであります。

議案第76号、「甲斐市会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例の制定の件」につきましては、地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律の公布に伴い、必要な事項を定めるものであります。

議案第77号、「甲斐市水道事業及び簡易水道事業の設置等に関する条例の一部改正の件」につきましては、国の要請等により、下水道事業について、地方公営企業法の規定の全部を適用することに伴い、所要の改正を行うものであります。

議案第78号、「市道路線認定の件」につきましては、新たに14本の市道を路線認定するため、道路法第8条第2項の規定により、議会の議決をお願いするものであります。

続きまして、認定議案についてであります。

認定第1号から認定第12号までにつきましては、平成30年度における、各会計の決算認定の件であります。

一般会計における、平成30年度実施の主な事業につきまして、概要を申し上げます。

まず、ふるさと応援寄附金事業につきましては、寄附金額、寄附件数とも、前年度を大幅に上回る結果となりました。

ふるさと応援寄附金が、本市にとって貴重な財源となるだけでなく、事業実施に伴い本市特産品のPRにも大きな効果があるなど、本市の魅力発信にも、非常に有効であると考えておりますので、今後も積極的に展開を図って参ります。

平成22年度から取り組んで参りました、塩崎駅周辺整備事業につきましては、駅舎の建替え、ホームの改良等を先行して行い、平成26年10月に、塩崎駅としての竣工を迎えた後は、南口・北口駅前広場の整備や周辺の市道改良等に取り組んで参りました。

地域住民をはじめ、多くの皆様のご協力をいただく中で、平成30年度をもって完成に至ったところであります。アンダーガードの改良をはじめ、ロータリー整備や周辺道路の改良を行ったことで、より安全・安心に利用できる駅施設となりましたので、多くの皆様にご利用いただき、本市の一層の発展に資する施設となることを期待しております。

また、平成27年度から取り組んで参りました、中部公園整備事業につきましては、平成29年度のセミナーハウス完成に続き、公園エリア等の整備が完了いたしました。

ご協力をいただきました、多くの皆様に心から感謝申し上げるとともに、市民の皆様の憩いの場、生涯学習等の場として、また有事の際には防災拠点としての活用を図って参ります。

「創甲斐教育」につきましては、学校教育の充実や生涯学習・文化活動の推進など、地域や関係機関と連携し40事業を実施いたしました。特に平成30年度の新規事業としましては、幼少期の子どもの国語力向上に着眼した「字をおぼえようキャンペーン」の新たな展開として、市内11の小学校に対する漢字ハンカチの配布及び国語教材の購入助成、甲斐市立の各保育園に対する教材配布を実施いたしました。学習に対する意識の向上と併せ、文字の上達など目に見える効果も上がってきていることから、引き続き実施するとともに、一層の効果を期待するところであります。

また、甲斐市国民健康保険特別会計をはじめ11の各特別会計及び、甲斐市水道事業会計につきましても、一般会計同様に「住み良い快適なまちづくり」を目指し、複雑多様化する地域の諸課題に取り組んで参ったところであります。

以上、本年度の主な事業への取組状況及び補正予算等につきまして、ご説明申し上げましたが、本日提出いたしました議案につきましては、何卒、慎重審議の上、原案のとおり議決くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

令和元年9月10日

甲斐市長 保坂 武

更新日:2019年09月13日

現在のページ