平成25年3月定例市議会

 本日ここに、平成25年3月定例市議会を開会するにあたり、議員各位におかれましては、公私ともに御多忙のところ御応招いただき、誠にありがとうございます。

 今定例会に提出致しました、平成25年度一般会計当初予算、各特別会計当初予算をはじめ、平成24年度補正予算、条例議案等の案件につきまして、その概要を御説明申し上げますとともに、私の所信の一端を申し述べ、議員各位並びに市民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

 さて、国政においては昨年末、衆議院議員総選挙によって政権が交代したところであります。
新たな政権では、いち早く、デフレ経済を克服する経済の再生を唱え、「3本の矢」といわれる、「大胆な金融政策」、「機動的な財政政策」、「民間投資を喚起する成長戦略」の3つを基本方針として、取り組みが始められているところであり、これに基づき、さまざまな政策が打ち出されております。
 これらの新たな政策は報道等により「アベノミクス」と呼ばれ、海外においても大きく注目されているところであります。
 1月11日には、「日本経済再生に向けた緊急経済対策」を閣議決定し、国の平成24年度補正予算においては、公共事業を中心とした多くの景気浮揚対策事業が盛り込まれているところであります。
市においても、今後の取り組みとしていた事業から該当するものを抽出して、前倒し、今議会に補正案件として提案しているところであります。

 新政権への期待と矢継ぎ早に打ち出された経済対策などにより、円安・株高現象なども見られ、政府の1月の月例経済報告においても「弱い動きとなっているが、一部に下げ止まりの兆しもみられる」として、昨年5月以来8か月ぶりに基調)判断の上方修正がされたところであり、「先行きには明るい材料が出ている」との観測もあるようです。
 一方、先日発表された日本銀行甲府支店の2月の山梨県の金融経済概観では、逆に、総括判断として「県内景気は、弱めの動きとなっている」と1月から下方修正したところであります。また、「生産水準は、輸出の持ち直しで春先には下げ止まり、本格的な景気回復は夏以降になる」との見通しが出されております。内容といたしましては、「生産活動は海外経済の減速から減少が続いており、個人消費についても、生活水準の低下で所得が減っていることが、個人消費の鈍化)につながっている」との分析であり、これらが、現在の私たちの身近な感覚ではないでしょうか。早々の経済回復を願うとともに、国においても、そのための政策を迅速に展開するよう望むところであります。

 さて、これまで周辺住民の皆様などの御理解、御協力を頂きながら進めて参りました塩崎駅周辺整備事業につきましては、昨年12月に東日本旅客鉄道株式会社と施行協定を締結したところであり、新年度には駅施設や道路整備に取り掛かる運びとなっております。
耕作放棄地対策として取り組んでおります竜王赤坂地区活性化事業につきましては、新たに取り組んだサツマイモの栽培において、今年度、多くの皆様の御協力により3種類のサツマイモが収穫できたところであります。現在、これを原料とした焼酎を製造中であり、甲斐の本格芋焼酎「大弐」と名付け、予約販売をしたところ、3日ほどで完売となり、皆様の注目の高さに改めて驚いたところであります。
 耐震化対策として取り組んで参りました、竜王東保育園につきましては、今年度末には落成式を迎えることとなり、新年度からは、園児たちに新しい保育園で元気に過ごしていただきたいと思います。
 また、竜王南部公民館の大規模改修及び耐震補強につきましては、市民の皆様や関係者の方々には、御迷惑をおかけいたしましたが、工事も無事終了し、1月から利用していただいているところであります。
 地域防災計画の改定につきましては、甲斐市防災会議においてこれまで計画素案を御審議していただいたところであります。山梨県が改定した防災計画との整合性を図った中で、議会の皆様にも御意見を伺い、また、市民の皆様を対象にパブリックコメントも実施し、現在、まとめの作業を行っているところであります。
 そのほか、誰もが健康で生きがいを持ち健やかに暮らしていけるまちづくりの推進を図るための健康増進計画である「健やか かい21」の第2次計画も策定(さくてい)したところであります。

 それでは、平成25年度当初予算の概要を御説明申し上げます。

 平成25年度の当初予算編成にあたりましては、「甲斐市総合計画後期基本計画」と「事務事業評価」を踏まえ、市財政の健全化に留意しつつ、「緑と活力あふれる生活快適都市」の実現に向け、施策の選択と集中を図ったところであります。
予算総額は、一般会計234億6千2百万円、特別会計141億9千116万9千円、水道事業会計14億8千404万7千円、総額391億3千721万6千円となっております。

 まず、一般会計の歳入予算であります。
 税収につきましては、依然として厳しい環境にありますが、税全体では、僅かながら増収となる見込みであります。個人、法人を合わせた市民税は、対前年度比1.5%増、固定資産税、軽自動車税等を合わせた市税全体については、前年度比1.8%の増加を見込んでいるところであります。
 地方交付税につきましては、前年度と同額を見込んでおります。
 また、補助金や合併特例債につきましても、まちづくりの財源として、今後も有効活用を図って参る考えであります。

 続きまして、歳出予算の主なものについて施策の柱ごとに御説明申し上げます。

 まず、「豊かな文化のかおる都市機能の充実したまちづくり」についての施策であります。
 甲斐市の西の玄関口であります塩崎駅周辺整備事業につきましては、東日本旅客鉄道株式会社との施行協定に基づき、東日本旅客)鉄道において駅舎などの工事が行われますが、市においては、新年度、引き続き、南北駅前広場の整備や市道新町山本線の道路改良工事を行うとともに、塩崎駅アンダーガードの拡幅)工事についても取り組んで参ります。
 地域公共交通活性化・再生総合事業につきましては、「甲斐市地域公共交通総合連携計画」の実証運行の結果に基づき、新年度から市内5路線において市民バスの本運行を実施して参ります。

 次に、道路整備につきましては、引き続き幹線道路として「開発1号線」「滝坂希望が丘線」の整備を進めるとともに、市道の改良及び維持管理などを行って参ります。
 平成22年度から点検調査を行って参りました市道などの橋梁につきましては、その結果に基づき、本年度、修繕基本計画を策定したところであります。新年度においては、実施計画を策定し、順次対応を進めていきたいと考えております。
 そのほか、昭和56年5月以前に建てられた木造住宅を対象に、耐震改修工事と同時に行う住宅リフォーム工事に対しての助成も行い、耐震化の促進を図って参ります。

 次に、「創甲斐教育」についてであります。
 平成21年度に策定した「甲斐市創甲斐教育推進大綱」に基づいた取り組みも4年目となります。新年度につきましても、学校だけに留(とど)まらず、地域や関係機関と連携して「創甲斐教育」に取り組んで参ります。
 まず、学校教育におきましては、これまで同様、言語活動を充実させる授業推進事業やICTと言われる情報通信技術を活用したわかりやすい授業推進事業、キャリア教育推進事業、中学生自学講座、地域とともに歩む 教育活動推進事業などを実施するとともに、新たに、習得・活用・探究する児童生徒の育成推進事業、豊かな心で共に生きる子どもを育む道徳教育の推進事業、小学校低学年を対象とした英語ふれあい教室、授業における新聞活用の推進事業などにも取り組んで参ります。
 生涯学習では、子ども書道推進事業や山県大弐書道展事業、ジュニアリーダーを活用した子ども育成事業、市内5つの公民館において開催する子どもふれあい教室等を実施するとともに、山県大弐紙芝居活用事業を新たに盛り込んでおります。
また、昨年来、唱えて参りました「他人の子もほめて叱る運動」につきましても、新年度において、講演会を開催し、市民の皆様方に、次の世代を担う子どもたちを、地域、市民全体で育てていくという共通の意識を持っていただくよう働きかけて参りたいと考えております。
 スポーツ関連では、爽快こども水泳教室や着衣泳教室の開催、昔ながらの遊びや運動を学ぶ事業などを引き続き実施致します。
 また、図書館においては、引き続きブックスタート事業やおはなし会の開催、子どもの本の紹介事業や移動図書館などを継続して実施して参ります。
 幼児教育の推進の面では、幼稚園において、丈夫な体づくり、豊かな人間性や命の大切さを育む活動、あいさつ運動などを、また、保育の面では、子育て教室や子育て学習会の開催、自己表現活動実践事業、セラピードックを通じての心を育む活動などに取り組んで参ります。また、リズム感や表現力を養う3B体操や書道教育にも新たに取り組んで参ります。
 そのほか、甲斐市食生活改善推進員による、親子での食育教室、男女共同参画の啓発活動、子ども料理教室などにも取り組むとともに、環境副読本の作成と配布、親子環境ツアー、環境出前)講座なども新たに創甲斐教育事業に位置付け、新年度は関連事業として、46事業を実施し、今を生き、将来を生きる力をはぐくむ「甲斐っ子づくり」に取り組んで参りたいと考えております。

 次に、学校施設整備につきましては、全校の非構造部材の耐震調査を実施するとともに、生徒の増加を想定し、双葉中学校の教室増築等工事、玉幡中学校に防犯ネットワークカメラの設置、敷島南小学校のプール改修工事などを行って参ります。
 また、近年、洋式化やウォシュレットの設置など様々な状況が見られるトイレですが、日常的にこれらを利用している子どもたちも、いることと思いますので、小中学校のトイレにつきましては、今後、計画的に和式と併せ洋式化にも取り組んで参りたいと考えております。

 生涯学習の関係では、1月12日をオープニングとして、「第28回国民文化祭・やまなし2013」が始まっております。全国で初めて年間を通じて実施される国文祭であり、11月10日の閉幕までの303日間、県内で様々な催しが開催されます。
 市内でも県の通年事業として、市内の各地を歩くフットパスイベントが毎月のように開催されておりますので、市民の皆様にも積極的な参加を期待しております。
市主催の事業といたしましては、8月11日、9月8日、22日の3日間、朗読フェスティバルが開催されるほか、9月29日にダンススポーツフェスティバルが、10月27日には創作ミュージカルが、そして11月3日には小学生吹奏楽フェスティバルが、それぞれ行われます。全国各地から出演者が集まりますので、皆様方の御参加、御協力をお願い申し上げます。

 そのほか地域の生涯学習の拠点として各公民館での様々な講座の経費を計上しております。

 市立図書館につきましては、図書資料の購入などのほか、各図書館の改修工事を実施して参ります。
 次に、スポーツ活動の推進につきましては、敷島南小学校夜間照明を増設するなどスポーツ環境の整備に取り組むとともに、各種教室、イベントなどスポーツへの参加機会の拡充を図って参ります。
 また、「ラジオ体操」の普及につきましても、市民の皆様が、健康な身体を維持することができるよう引き続き取り組んで参りたいと考えております。
また、市内の自治会や事業所において積極的にラジオ体操に取り組んでいる皆様を表彰するなど、さらなる普及に努めて参ります。
 3年連続で参加して参りましたチャレンジデーにつきましても、市民の皆様の健康づくり、世代間、地域間交流及び地域活性化がさらに深まることを期待し、ラジオ体操を中心に新年度も参加していきたいと考えております。実施日は5月29日の水曜日となっております。
このほか、公共施設のトイレ環境につきましても、今年は国民文化祭もあり、多くの皆様が甲斐市を訪れることが予想されますので、これらのニーズに対応するよう、双葉ふれあい文化館、敷島総合文化会館、図書館、敷島体育館のトイレの一部を改修し、快適なトイレ環境の実現に取り組んで参ります。

 次に、国際交流の推進につきましては、国際交流協会の活動が、さらに市民レベルで交流が図られるよう支援いたします。また、キオカック市友好交流団を派遣するとともに、昨年度、新たに取り交わした協定書に基づき、オーストラリアのタラマラ・ハイスクールの子どもたちを受け入れるなど、交流を図って参ります。

 次に、「健やかで活気にみちた福祉・医療の推進を図るまちづくり」についての施策であります。

 まず、高齢者福祉につきましては、高齢者がこれからも住み慣れた地域でいつまでも安心して暮らせるよう、ふれあいペンダント事業や友愛訪問事業などの在宅福祉サービスの提供と充実を図り、きめ細かなサービスを展開して参ります。また、明るく活力ある長寿社会の実現に向けて、帰り道ふれあい事業や老人クラブ連合会の活動など、高齢者の社会活動を支援して参ります。

 介護予防につきましても、地域包括ケアの推進と地域包括支援センターの活用を図り、地域に合ったサービス提供体制を整えて参ります。

 次に、障がい者福祉についてであります。
これまでの「障害者自立支援法」が「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」と改正され、この4月から施行されます。これにより、高次脳機能障害・難病患者の方々などを、新たなサービス提供対象者とし、谷間のない支援を提供して参ります。また、身体障害者手帳の交付対象とならない軽度・中等度の難聴児に対し,言語の習得やコミュニケーションの向上を促進するため、補聴器の購入や修理に必要な費用の一部を助成する事業を、新たに実施して参ります。
 そのほか、4月には、障がい者基幹相談支援センターを双葉庁舎内に開設するなど、引き続き関係機関と連携を図りながら、障がい福祉サービス、相談支援、地域生活支援の充実を図って参ります。

 子どもの医療費の助成につきましては、子育て世帯の負担を軽減するとともに、子どもの健康増進を図るため、現在実施している満12歳までの子どもを対象とした窓口無料化を引き続き実施して参ります。
 次世代育成の支援の充実につきましては、ファミリーサポートセンター事業、子育てひろば、子育て教室などの事業の充実を図るとともに、子育て川柳事業や子育て短期支援事業なども実施して参ります。
 保育事業につきましては、延長保育や1歳児保育、休日保育、病児・病後児保育などの保育サービスの提供・充実に努めて参ります。また、本年度の竜王東保育園の建替に引き続き、国の補助金を活用し、竜王北保育園、竜王西保育園の建設に係る経費などを計上し、早期の耐震化を図るものであります。

 次に、保健医療につきましては、「個人の健康づくりを社会全体で支援していく」ことを目指し、市民の健康増進の総合的な推進に取り組んで参ります。
生活習慣病の予防対策及び疾病の早期発見・早期治療のため、総合健診及び人間ドックの充実を図るとともに、乳がん・子宮がん・大腸がんの検診無料クーポン券を配布するなど、がん検診推進事業も引き続き実施して参ります。
また、母子の健康推進を図るため、妊産婦及び乳幼児を対象としたマタニティクラス、健康診査、健康相談、訪問指導等を実施して参ります。特に、母体や胎児の健康のため、14回の妊婦健診の助成制度に加え、妊婦健診の項目を増やし、公費負担の拡充を図っております。

 次に、予防接種事業につきましては、感染症に関する正しい知識の普及を図るとともに、疾病予防のため定期予防接種の接種率の向上を図って参ります。
また、任意の予防接種である子宮頸がん、ヒブ、小児肺炎球菌の3種類ワクチン接種費の助成を行うとともに、高齢者肺炎球菌予防接種費の助成にも、引き続き取り組んで参ります。

 このほか、後期高齢者医療特別会計、介護保険特別会計及び介護サービス特別会計並びに国民健康保険特別会計への繰出金としてそれぞれ所要の経費を計上し、安心して生活できる保健福祉サービス・保険事業を推進して参ります。

 次に、「快適な生活環境を整備し、行政と市民が一体となった安全・安心なまちづくり」についての施策であります。
 環境への取り組みにつきましては、平成23年度に策定した「環境基本計画」に基づき各種施策を計画的に推進して参ります。
 まず、再生可能エネルギーへの取り組みの一環として、太陽エネルギーを利用した設備の導入を促進するため、太陽光パネル及び太陽熱温水器の設置に対して奨励金を引き続き交付致します。
 また、「一般廃棄物処理基本計画」に基づいた、ごみの減量やリサイクルを引き続き推進して参ります。特に新年度は、敷島、双葉に続き、竜王地区にもリサイクルステーションを設置し、資源物の収集を図って参ります。
 このほか、環境教育や啓発活動を推進するため、創甲斐教育にも位置付けた、小学5年生を対象とした環境副読本の作成や環境講座や親子環境ツアーの実施など、地球温暖化防止や資源の循環利用への意識向上を図って参ります。

 ごみ処理、し尿処理事業につきましては、中巨摩地区広域事務組合及び峡北広域行政事務組合、境川処分場建設事業の負担金を計上致しております。
今後、中巨摩地区広域事務組合及び峡北広域行政事務組合のごみ処理施設の改修等に多額の費用負担が見込まれております。
 一般家庭におけるごみの30%~40%は生ごみが占めているといわれており、これを減らすことが、両広域で処理するごみの減量化になり、市の処理経費の縮減にもつながるものと考えており、ごみの減量化に取り組むことは急務であります。
 新年度は、まず、学校給食などから出る生ごみをバイオマスの技術を活用し堆肥化する、(仮称)バイオマス資源化センターを設置し、今後のごみ減量化、資源化に向けて研究等を行って参ります。

 次に、公園の整備・緑化の推進についてであります。
 本年度完成した島上条公園を含む市内16か所の都市公園と4つの市立公園などにつきましては、市民の皆様が安全で快適に憩うことができるよう適切な維持管理に努めて参ります。また、花と緑あふれる「ガーデンシティ・甲斐」の実現のため、市民・企業・行政が連携した、緑による潤いのあるまちづくりのため、各種事業を推進して参ります。

 (仮称)冷間団地再開発計画事業につきましては、新年度、造成工事や新団地建築工事などに取り組んで参ります。

 次に、上・下水道の整備についてであります。
 まず、上水道事業につきましては、「甲斐市水道ビジョン」に基づき、基幹管路の耐震化や水道施設の整備などに計画的に取り組み、災害に強い、安全で安心な水の供給に努めて参ります。また、安定した給水の確保のため、本年度、新たな水源の予備調査を実施して参りましたが、この結果を受け、新年度において水源の用地を確保して参りたいと考えております。

 簡易水道事業につきましては、給水施設の維持管理のための経費を簡易水道事業特別会計へ繰出金として計上致しております。

 下水道事業につきましては、流域の水質保全と生活環境の改善、接続率の向上を図るため、引き続き下水道事業特別会計への繰出金を計上し、整備を進めて参ります。

 次に、消防・防災の充実についてであります。
 常備消防費では、消防事業及び救急業務等の運営費として甲府地区広域行政事務組合及び峡北広域行政事務組合などへの負担金を計上致しております。
 また、消防団の消防力強化のため、消防車両の購入及び消防ポンプ小屋の整備などを図って参ります。
 現在、東日本大震災を教訓とし、甲斐市地域防災計画の改定を行っておりますが、新年度では、非常用備蓄食料や避難場所施設での高齢者や女性に配慮した生活用品などの整備のほか、災害時の孤立集落や消防団員などの通信手段としてデジタル簡易無線機を計画的に整備するなど、大災害に対する防災対策を強化致します。

 次に、防犯・交通安全の推進についてであります。
 防犯対策につきましては、まずは、犯罪を抑止するため、市民の自主的な生活安全活動への支援を行うとともに、防犯灯の設置や青色防犯パトロールカーによるパトロールを引き続き実施するなど、防犯対策の強化に努めて参ります。なお、今後、新規の防犯灯につきましては、LEDを導入するなど、省電力や維持管理費の低減、CO2削減への貢献などに配慮した取り組みを行って参ります。
 交通安全対策につきましては、先日、甲斐市内での死亡事故が連続して700日間、発生していないということで、山梨県警察本部から感謝状を受けたところであります。関係組織による啓発活動や市民の皆様の御協力の賜物であり、改めて感謝申し上げます。新年度におきましても、引き続きカーブミラーや啓発看板の設置などの交通安全施設の整備を行うとともに、甲斐市交通安全条例に基づき、市内の交通安全各種団体を支援するとともに、警察など関係機関と連携し、交通安全に対する意識の向上に努め、交通事故のない安全な環境づくりを推進して参ります。

 男女共同参画事業の推進につきましては、引き続き市民への情報提供や啓発活動などに取り組んで参ります。
 地域自治の振興につきましては、自治会活動の支援や地域集会施設整備に係(かか)る補助金などを計上致しております。

 次に、農業振興につきましては、農業生産の基盤となる農地を保全し、農地の有効活用を図ることにより、耕作放棄地を解消し、特徴ある農業生産を進めていくことが重要であります。
 竜王赤坂地区活性化事業で取り組んでおります「赤坂とまと」の出荷は、今年度においても順調に進んでおり、大手スーパーなどでも販売されるなど、甲斐市ブランドとして確立されつつあるところであります。今後もなお一層のPRに努め、販売の拡大を図って参りたいと考えております。
 また、この活性化事業において取り組んだサツマイモの栽培についても、新年度は、赤坂地区だけでなく、敷島、双葉地区にも作付けを行い、適地かどうかを検証するとともに、芋焼酎「大弐」が新たな特産品となるよう引き続き製造販売に取り組んで参ります。
 また、新年度はアスパラ栽培にも取り組み、農業者を始め流通関係者など様々な皆様の協力を得る中で、地産地消事業などにより新たな作物の生産を図るとともに地域の活性化に努めて参りたいと考えております。
 そのほか、県が進めております、北部地域の茅ヶ岳東部広域農道整備事業及び中山間地域総合整備事業などの経費も計上致しております。

 次に、商工業の振興につきましては、小規模企業者を支援するため、甲斐市商工会と連携して、地域産業の担い手である中小企業の皆様の支援を図って参ります。
 観光推進事業につきましては、観光巡回バスの運行や味覚探訪ツアー、甲斐市ちいさな旅などを実施するとともに、イルミネーション装飾など竜王駅を中心とした地域の魅力を発信する活動を続けている、竜王駅魅力発信協議会を引き続き支援して参ります。また、歴史的施設である信玄堤への集客を図るため、新たにバス等大型車両用の駐車場の整備を行って参ります。そのほか、おみゆきさんなどの催しにつきましても、市民交流のイベントとして実施して参ります。

 次に「行政の無駄を排し、質の高い行政サービスのもと、行財政の効率化を目指すまちづくり」についての施策であります。
 行政改革の推進につきましては、「第2次甲斐市行政改革大綱」の6つの重点項目を軸とし、質の高い行政サービスの実現に向け、より一層の努力をして参ります。
 また、地方分権の時代を迎え、自治体運営の理念や原則を定めた甲斐市まちづくり基本条例の制定を行って参ります。
 そのほか、行政評価制度につきましては、引き続き、事務事業の活動指標、成果指標、コストなどに関する情報を整理分析し、評価・検証を行い、目的や実際の評価結果について公表しながら、より効率や効果の高い事務事業の推進につなげて参ります。
 あわせて、本年度より正式に導入した人事評価制度により、職員が自律的に地方分権を担う人材へと成長し、組織全体の実績を高めて参ります。
これらの取り組みにより、常に市民の声に耳を傾け、より質の高い行政サービスの提供に努めて参りたいと考えております。

 以上、主な事業の概要を申し上げましたが、政策課題の着実な推進と健全財政の堅持を基本に予算編成に努めたところであり、平成25年度一般会計当初予算につきましては、歳入歳出、いずれも234億6千200万円を計上したものであります。

 続きまして、特別会計、企業会計当初予算について御説明申し上げます。
まず、平成25年度甲斐市国民健康保険特別会計予算につきましては、保険給付費のほか、後期高齢者支援金等、76億9千271万2千円を計上しております。

 次に、平成25年度甲斐市後期高齢者医療特別会計予算につきましては、後期高齢者医療広域連合納付金など、5億4千210万4千円を計上しております。

 次に、平成25年度甲斐市介護保険特別会計予算につきましては、介護保険にかかる保険給付費など、36億2千806万2千円を計上しております。

 次に、平成25年度甲斐市介護サービス特別会計予算につきましては、居宅介護支援事業費など、1千717万3千円を計上しております。

 次に、平成25年度甲斐市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算につきましては、事業債償還金などとして、316万6千円を計上しております。

 次に、平成25年度甲斐市簡易水道事業特別会計予算につきましては、建設改良費、償還金などとして、1億1千499万6千円を計上しております。

 次に、平成25年度甲斐市地域し尿処理施設特別会計予算につきましては、1千851万5千円、平成25年度甲斐市農業集落排水事業特別会計予算につきましては、1千212万5千円をそれぞれ計上しております。

 次に、平成25年度甲斐市宅地開発事業特別会計予算につきましては、2千317万円を計上しております。

 次に、平成25年度甲斐市下水道事業特別会計予算につきましては、下水道管渠布設工事、釜無川流域下水道維持管理の負担金などとして、21億665万9千円を計上しております。

 次に、平成25年度甲斐市合併浄化槽事業特別会計予算につきましては、合併浄化槽設置工事費など、3千248万7千円を計上しております。

 次に、平成25年度甲斐市水道事業会計予算につきましては、14億8千404万7千円を計上しており、基幹管路の耐震化や新たな水源の用地を確保するなど水道施設の計画的な整備に取り組み、災害に強い、安全で安心な水の安定供給に努めて参ります。

 続きまして、平成24年度補正予算につきまして御説明申し上げます。

 まず、平成24年度甲斐市一般会計補正予算(第5号)につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ16億4千29万8千円の追加補正をお願いするものであります。

 歳入につきましては、地方交付税、国庫支出金、県支出金、寄附金、繰入金の増額と、使用料及び手数料、諸収入、市債の減額が主なものであります。

 次に、歳出の主なものにつきまして御説明申し上げます。
 まず、国の緊急経済対策において創設された「地域の元気臨時交付金」が活用できる事業として、(仮称)竜地公園施設整備、塩崎駅アンダーガード工事委託、敷島保育園建設、敷島子育てひろば建設、竜王北小学校給食室建替工事などを位置付け、計画を前倒しして事業を実施するものであります。
 そのほかの増額につきましては、太陽エネルギー利用設備導入促進奨励金、市民温泉指定管理料、自立支援給付事業、溜池耐震点検調査業務、県営中山間地域総合整備事業負担金、玉幡小学校大規模改修事業などの学校施設整備費、敷島給食センターや双葉ふれあい文化館の運営費に伴う経費などが主なものであります。

 一方、減額につきましては、市長・市議会議員同時選挙執行の選挙費や双葉庁舎維持管理費、予防接種事業をはじめとする各種事業の確定に伴う事業費などが主なものであります。

 繰越明許費として、新たに、民生費の子育てひろば整備事業7千67万2千円、衛生費のごみ収集運搬事業960万円、農林水産業費の竜地溜池管理用地取得事業9千300万円、土地改良事業1億3千995万円、県営土地改良事業3千17万円、土木費の土木総務事業2千500万円、道路新設改良事業2千万円、河川改修事業4千480万円、教育費の玉幡小学校校舎大規模改修事業1億4千890万円、竜王北小学校給食室改築工事2億5千250万円、竜王東小学校体育館天井改修工事3千500万円をそれぞれ平成25年度へ繰り越すものであります。

 また、変更として民生費の保育園建替事業を3億7千851万7千円に、土木費の塩崎駅周辺整備事業を12億8千258万3千円にするものであります。

 次に、地方債の補正として、合併特例事業、臨時財政対策債の限度額を変更するものであります。

 続きまして、特別会計の補正予算につきまして御説明申し上げます。

 まず、平成24年度甲斐市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ2億136万1千円の追加補正をお願いするものであります。

 次に、平成24年度甲斐市後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号)につきましては、既定の歳入歳出予算の総額から歳入歳出それぞれ143万円の減額補正をお願いするものであります。

 次に、平成24年度甲斐市介護保険特別会計補正予算(第3号)につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ1億3千345万3千円の追加補正をお願いするものであります。

 次に、平成24年度甲斐市住宅新築資金等貸付事業特別会計補正予算(第1号)につきましては、歳入歳出の財源更正をお願いするものであります。

 次に、平成24年度甲斐市簡易水道事業特別会計補正予算(第3号)につきましては、既定の歳入歳出予算の総額から歳入歳出それぞれ267万円の減額補正をお願いするものであります。

 次に、平成24年度甲斐市下水道事業特別会計補正予算(第3号)につきましては、既定の歳入歳出予算の総額から歳入歳出それぞれ984万3千円の減額補正をお願いするものであります。また、事業費の公共下水道事業につきまして、1千750万円を繰り越すものであります。また、地方債の補正として、流域下水道整備事業の限度額を変更するものであります。

 次に、平成24年度甲斐市合併浄化槽事業特別会計補正予算(第1号)につきましては、既定の歳入歳出予算の総額から歳入歳出それぞれ569万円の減額補正をお願いするものであります。また、地方債の補正として、合併浄化槽事業の限度額を変更するものであります。

 次に、平成24年度甲斐市水道事業会計補正予算(第2号)につきましては、社会資本整備総合交付金事業に伴う改良工事費補助金として資本的収入の既決予定額の総額に280万円の増額補正を、資本的支出の既決予定額の総額に730万円の増額補正をお願いするものであります。

 続きまして、報告議案、条例議案などにつきまして御説明申し上げます。

 まず、「和解及び損害賠償額の決定の件」につきましては、道路施設の管理瑕疵により発生した事故について、地方自治法第180条第1項の規定により専決処分したので、同条第2項の規定により報告するものであります。

 次に、「甲斐市防災会議条例及び甲斐市災害対策本部条例の一部改正の件」につきましては、災害対策基本法の一部を改正する法律の施行に伴い、所要の改正を行うものであります。

 次に、「国有林野の有する公益的機能の維持増進を図るための国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する等の法律の施行に伴う関係条例の整理に関する条例の制定の件」につきましては、同法律が施行されるに伴い、所要の改正を行うものであります。

 次に、「甲斐市環境保全基金条例の制定の件」につきましては、本市における循環型社会の構築を推進し、環境の保全及び良好な環境の創造を図るための財源として、甲斐市環境保全基金を設置するため、必要な事項を定めるものであります。

 次に、「甲斐市新型インフルエンザ等対策本部条例の制定の件」につきましては、新型インフルエンザ等対策特別措置法の規定に基づき、市の新型インフルエンザ等対策本部に関し必要な事項を定めるものであります。

 次に、「甲斐市手数料条例の一部改正の件」につきましては、障がい者福祉の向上に資するため、盲導犬等の身体障害者補助犬について狂犬病予防注射に係る手数料を免除するため所要の改正を行うものであります。

 次に、「甲斐市地域振興基金条例の一部改正の件」につきましては、ジョイホース双葉場外馬券売場設置に関する協定締結により、市に支払われる環境整備協力費を地域振興の財源に充(あ)てる基金へ積み立てることとなるため、所要の改正を行うものであります。

 次に、「甲斐市公民館条例の一部改正の件」につきましては、双葉公民館が改修されたことに伴い、使用料について、所要の改正を行うものであります。

 次に、「甲斐市スポーツ施設使用料条例の一部改正の件」につきましては、甲斐市立玉幡中学校の武道場を一般開放するため、所要の改正を行うものであります。

 次に、「甲斐市・中央市・昭和町自立支援給付認定審査会の委員の定数を定める条例の一部改正の件」につきましては、地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律が施行されることに伴い、所要の改正を行うものであります。

 次に、「甲斐市立保育所条例の一部改正の件」につきましては、竜王東保育園の園舎の新築及び竜王北保育園の地番変更に伴い、位置の改正を行うものであります。

 次に、「甲斐市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部改正の件」につきましては、ごみ収集場所に排出された金属類等の再生可能資源物の持ち去り行為を禁止するため、所要の改正を行うものであります。

 次に、「甲斐市道路占用料徴収条例の一部改正の件」につきましては、道路法施行令の一部改正に伴い、該当する引用規定について、所要の改正を行うものであります。

 次に、「双葉町地下水資源の保護及び採取適正化に関する条例の廃止の件」につきましては、山梨県地下水及び水資源の保全に関する条例の施行にかんがみ、同条例の適用によって旧双葉町区域における地下水の保護が図られるため、双葉町地下水資源の保護及び採取適正化に関する条例を廃止するものであります。

 次に、「市道路線認定の件」につきましては、道路法第8条第2項の規定により議会の議決をお願いするものであります。

 以上、平成25年度の主要施策及び予算等に係る基本的な考え方並びに平成24年度補正予算及び条例議案等につきまして御説明申し上げましたが、何卒、よろしく御審議の上、御可決、御承認くださいますようお願い申し上げます。

 平成25年3月4日

この記事に関するお問い合わせ先

秘書課 秘書係

〒400-0192
山梨県甲斐市篠原2610
電話:055-267-7223

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更新日:2019年04月01日

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