令和5年9月定例市議会
令和5年9月定例市議会市長説明要旨
本日ここに、9月定例市議会を開会するにあたり、議員各位におかれましては、御多忙のところ御応招いただき、誠にありがとうございます。
今年は、記録的な猛暑となり、9月に入りましても、まだまだ厳しい残暑が続いているところであります。
皆様方には、体調管理に十分ご留意され、今定例会が、より有意義なものとなりますようご協力をお願い申し上げる次第であります。
はじめに、本格的な台風の季節を迎えますが、水害への備えにつきましては、本市におきましても大きな課題となっているところであり、私も公約に「水害につよいまちづくり」を掲げ、水害対策に積極的に取り組んでいるところであります。
本市では、これまでも、雨水対策調査等に基づき、水路の新設や断面拡幅等、対策を重ねて参りましたが、現在、水害発生リスクの高い竜王地区における災害対策の一環として、釜無川にある高岩頭首工の自動制御化整備を進めているところであります。
この設備の完成後は、水門に設置する水位計により、現場状況を的確に把握することが可能になるとともに、市役所竜王庁舎に設けられた取水ゲート制御盤を操作することで、急な大雨や日没後であっても、安全かつ迅速な緊急対応が可能になることから、市民の皆様の更なる安心安全につながるものと、期待しているところであります。
次に、本市では、より利便性が高く、効率的な公共交通手段の確保を目指すため、「甲斐市AIオンデマンド交通かいのり」の第2回実証運行を9月1日から実施しております。
この「かいのり」は、運行時間や停留所が限られていた市民バスと違い、利用者の予約によって運行され、仮に予約が重複した場合でも、AIが選択した最短ルートを無駄なく運行することが可能であるほか、数多くの停留所を設置していることから、好きな場所から、好きな時間に乗車することができる、利用者に寄り添った、まさに「オンデマンド」な交通手段であります。
本市では、昨年11月に実施した第1弾の実証実験、また、今回の第2弾実証実験、そして本年11月から予定している第3弾の実証実験を通じて得られた検証結果を基に、今後の公共交通手段の在り方について検討を進めて参ります。
次に、少子化による人口減少が国家的課題となっており、国においても、「2030年までが少子化を食い止めるラストチャンス」として、「こども未来戦略方針」を定め、様々な少子化対策を打ち出しているところであります。
本市ではこれまでも「子どもを産み育てたい」と願う夫婦の不妊治療に係る経済的負担の軽減を図るため、「特定不妊治療費助成金」を交付し、体外受精や顕微授精などの高額な医療費の一部を負担してきたところであります。
晩婚化が進み高齢出産も増えるなか、本年9月1日からは、治療開始時に43歳未満としていた妻の補助対象年齢を撤廃いたしました。
本市では、子どもが欲しい夫婦が出産をあきらめることがないよう、引き続き相談等を通じた精神的な面だけでなく、経済的な面からも支えて参りたいと考えております。
それでは、今定例市議会に提出致しました、27議案につきまして、概要を御説明申し上げます。
はじめに、報告議案についてであります。
報告第5号「和解及び損害賠償額の決定の件」につきましては、公園施設の管理瑕疵による車両損傷事故に係る和解及び損害賠償の額について、「地方自治法」第180条第1項の規定により専決処分したので、同条第2項の規定により報告するものであります。
報告第6号「令和4年度甲斐市財政健全化判断比率及び、資金不足比率の報告の件」につきましては、「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」の規定により、監査委員の意見を付けて報告するものであります。
次に、一般議案であります。
議案第52号「甲斐市歴史文化資産拠点施設整備検討委員会設置条例の制定の件」につきましては、「甲斐市歴史文化資産拠点施設整備検討委員会」を設置することに伴い、必要な事項を定めるものであります。
議案第53号「甲斐市職員給与条例及び甲斐市企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部改正の件」につきましては、「新型インフルエンザ等対策特別措置法」の一部が改正されたことに伴い、所要の改正を行うものであります。
議案第54号「令和5年度甲斐市一般会計補正予算(第4号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、1億1千501万9千円の追加補正をお願いするものであります。
歳入につきましては、国庫支出金、県支出金、財産収入、繰越金、諸収入、市債の増額であります。
歳出につきましては、児童福祉諸費、ひとり親福祉事業、労働総務費、土木総務事業、都市公園、市立公園維持管理事業、中学校施設整備費、中学校費等の増額であります。
議案第55号「令和5年度甲斐市国民健康保険特別会計補正予算(第1号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、78万8千円の追加補正をお願いするものであります。
議案第56号「令和5年度甲斐市後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、79万7千円の追加補正をお願いするものであります。
議案第57号「令和5年度甲斐市介護保険特別会計補正予算(第1号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、1千817万3千円の追加補正をお願いするものであります。
議案第58号「令和5年度甲斐市地域し尿処理施設特別会計補正予算(第1号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額から、歳入歳出それぞれ、76万4千円の減額をお願いするものであります。
議案第59号「令和5年度甲斐市水道事業会計補正予算(第1号)」につきましては、「収益的収入及び支出」の既決予定額の総額から、収入は7万6千円の減額、支出は635万3千円の減額、また、「議会の議決を経なければ流用することのできない経費」の既決予定額の総額から617万3千円の減額、「他会計からの補助金」の既決予定額の総額から、7万6千円の減額をお願いするものであります。
議案第60号「令和5年度甲斐市簡易水道事業会計補正予算(第1号)」につきましては、「収益的収入及び支出」の既決予定額の総額に対し、収入、支出とも43万3千円の減額、「議会の議決を経なければ、流用することのできない経費」の既決予定額の総額から、43万3千円の減額、「他会計からの補助金」の既決予定額の総額から、43万3千円の減額をお願いするものであります。
議案第61号「令和5年度甲斐市下水道事業会計補正予算(第1号)」につきましては、「収益的収入及び支出」の既決予定額の総額に対し、収入、支出とも6千63万8千円の増額、「資本的収入及び支出」の既決予定額の総額に、収入、支出とも20万5千円の増額、「議会の議決を経なければ、流用することのできない経費」の、既決予定額の総額から、437万8千円の減額、「他会計からの補助金」の既決予定額の総額に、6千84万3千円の増額をお願いするものであります。
議案第62号「玉幡体育館屋根、外壁等改修工事明許請負変更契約締結の件」につきましては、「議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分の範囲を定める条例」第2条の規定により、議会の議決をお願いするものであります。
議案第63号「和解及び損害賠償額の決定の件」につきましては、市立保育園の園舎内において保育中に発生した事故に係る和解及び損害賠償額の決定について、「地方自治法」第96条第1項第12号及び第13号の規定により、議会の議決をお願いするものであります。
議案第64号「市道路線認定の件」につきましては、新たに7本の市道路線を認定するため、「道路法」第8条第2項の規定により、議会の議決をお願いするものであります。
次に、認定第1号から、認定第12号までにつきましては、令和4年度における、各会計の決算認定の件であります。
続きまして、一般会計における令和4年度実施の主な事業であります。
はじめに、歳入につきましては、市税、地方消費税交付金、県支出金など、前年度に比べ増額となったものの、令和3年度に実施した「子育て世帯臨時特別給付金支給事業」や「緑化センター跡地の用地購入」、また、「小中学校の施設改修」にかかる国からの交付金等が減となったことなどから、全体として減額となりました。
次に歳出でありますが、はじめに、「安心甲斐・市民支援事業」につきましては、新型コロナウイルス感染症から、市民の皆様の安心安全な暮らしを守るとともに、物価高騰によって傷ついた地域の経済を守るため、国庫支出金等を活用した中で、一年を通じて様々な事業を実施して参りました。
主な内容につきましては、消費の喚起及び地域経済の下支えを目的とした「プレミアム付き商品券事業」、また、子育て世帯への支援といたしましては、「学校給食費の負担軽減事業」などを実施したところであります。
次に、子ども医療費の助成につきましては、18歳の高校生世代までを対象として、入院、通院ともに医療費の窓口無料化を実施し、子育て世帯の経済的負担の軽減を図ってきたところであります。
次に、バイオマス産業都市推進事業につきましては、木質バイオマス発電所事業用地の造成工事を進めるなど、発電所稼働を目指した各種調整を行ったところであります。
次に、スマート甲斐プロモーション事業につきましては、行政手続きのオンライン化や、保育業務等におけるAIやRPAの活用、また、行政地図台帳等のデジタル化やペーパーレス会議の拡大など、業務のスマート化に取り組んだところであります。
次に、学校教育の環境整備につきましては、「竜王南小学校屋内運動場長寿命化改修工事」など、各学校施設の現状を見極めながら、財政負担の縮減や平準化を図り、効率的かつ適切な整備を進めてきたところであります。
また、甲斐市国民健康保険特別会計をはじめとする8つの特別会計、甲斐市水道事業会計の他、公営企業会計であります甲斐市簡易水道事業会計、甲斐市下水道事業会計につきましても、一般会計同様に住み良い快適なまちづくりを目指し、複雑多様化する地域の諸課題に取り組んで参ったところであります。
以上、提出議案について、ご説明申し上げましたが、本日提出いたしました議案につきましては、何卒、慎重審議の上、原案のとおり、議決くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
令和5年9月8日
甲斐市長 保坂 武
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更新日:2024年09月05日