令和5年6月定例市議会

令和5年6月定例市議会市長説明要旨

 

 本日ここに、6月定例市議会を開会するにあたり、議員各位におかれましては、御多忙のところ御応招いただき、誠にありがとうございます。

 

 はじめに、甲斐市が県内自治体として初めて「脱炭素先行地域」に選定され、私も6月7日に東京で行われた選定証の授与式に出席してまいりました。

 この「脱炭素先行地域」は、2050年の「カーボンニュートラル」に向け、2030年までに家庭など「民生部門の電力消費に伴う 二酸化炭素」の排出量「実質ゼロ」の実現とともに、地域の特性を生かし、他の温室効果ガスの排出削減についても実現することが可能な「全国のモデル」となる「先行的な自治体」を環境省が選定するもので、3回目となる今回は、全国から58件の提案があった中、本市を含む16件が選定されたところであります。

 本市が、民間企業と共同提案したのは、「隗(かい)より始めよ 人と資源の循環モデル ゼロカーボンロードでめぐる自然とワイナリー」と題した取組であります。

 「隗より始めよ」というのは、「大きなことを成し遂げるためには、まずは身近なことから」、また、「まずは言い出したものから始めてみせろ」という意味を持つ中国の故事成語であり、「隗」の部分を「甲斐市」と掛けたものであります。

 今後本市では、ワイナリーやサービスエリアが立地する「ゼロカーボン ワイナリーゾーン」、竜王駅や「(仮称)篠原地区公園」が立地する「ゼロカーボン公園ゾーン」、建設中のバイオマス発電所が立地する「ゼロカーボンモデル事業取組ゾーン」と、3つのゾーンをつなぐ「ゼロカーボンロード」において、太陽光発電やスマート街路灯の導入、EV急速充電器の整備等を行ってまいります。

 また、他にも、バイオマス発電所におけるブドウ剪定枝等の燃料活用など、様々な取組を通じ、交流人口の増加や、環境、農業、地元産業を始めとした域内経済の活性化を図ってまいります。

 

 次に、市民生活の利便性向上と公民連携による業務の効率化、また、先進的デジタル技術を活用することで、デジタル社会に対応した施策の展開を目指す「KAIデジタルプロジェクト」につきましては、先日、全国初の試みとなる公民連携による「KAIメタバース・スクール」を開講し、多くの小中学生に新たなデジタル体験をしていただいているところであります。

 この「KAIデジタルプロジェクト」の新たな事業といたしまして、今議会の補正予算に、「市の魅力発信」や「防災基盤の強化」を目的とした「公開型GISシステムにおけるドローン活用事業及び ドローン操縦人材育成事業」、また、市民がデジタル技術に親しむ機会を提供する「KAIデジタル・トライアル事業」の費用を計上いたします。

 本市では、スマート自治体の実現に向け、引き続き「KAIデジタルプロジェクト」による「DX・デジタルトランスフォーメーション」の推進を図ってまいります。

 

 次に、5月に日本銀行甲府支店が発表した「山梨県金融経済概観」によりますと、県内景気は「資源高の影響などを受けつつも、持ち直している」。また、個人消費につきましても「物価高騰の影響を受けつつも回復している」と、これまでと比べ 前向きな表現となり、本格的な景気回復が期待されるところであります。

 しかしながら、実際には、生活に関連するあらゆるものが値上げされるなど、物価高騰による市民生活への影響は大きくなっているのが実情であります。

 この為、本市では、市民1人あたり5,000円分の商品券の配布を実施するべく、今議会に関連する予算を提出いたします。

 物価高騰対策の一環として実施する本事業により、市民生活の下支えを図るとともに、市内店舗での消費を促すことによる地域経済の活性化を図り、市内経済の回復が確実なものとなるよう努めてまいりたいと考えております。

 

 それでは、今定例市議会に提出致しました、10議案につきまして、概要を御説明申し上げます。

 

 はじめに、報告議案について、であります。

 報告第2号、「令和4年度 甲斐市一般会計 繰越明許費繰越計算書の報告の件」につきましては、「ふるさと応援寄附金事業」など、19件の繰越明許費の報告であります。

 報告第3号、「令和4年度 甲斐市水道事業会計予算繰越計算書の報告の件」につきましては、水道事業会計予算の繰越しの報告であります。

 報告第4号、「令和4年度 甲斐市下水道事業会計予算 繰越計算書の報告の件」につきましては、下水道事業会計予算の繰越しの報告であります。

 

 次に、一般議案であります。

 議案第44号、「こども家庭庁設置法の施行に伴う関係条例の整理に関する条例の制定の件」につきましては、こども家庭庁設置法の施行に伴い、関係条例について、所要の改正を行うものであります。

 議案第45号、「甲斐市印鑑条例の一部改正の件」につきましては、「電子署名等に係る 地方公共団体 情報システム機構の認証業務に関する法律」の一部改正に伴い、所要の改正を行うものであります。

 議案第46号、「甲斐市税条例の一部改正の件」につきましては、「地方税法等の一部を改正する法律」など、関係法令が公布されたことに伴い、所要の改正を行うものであります。

 議案第47号、「甲斐市 下水道使用料条例の一部改正の件」につきましては、持続的かつ安定的な下水道事業運営を行うための下水道使用料改定に伴い、所要の改正を行うものであります。

 議案第48号、「令和5年度 甲斐市 一般会計補正予算(第2号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、11億4千762万1千円の追加補正をお願いするものであります。

 歳入につきましては、国庫支出金、県支出金、寄附金、繰入金、繰越金、諸収入、市債の増額であります。

 歳出につきましては、「竜王庁舎駐車場管理事業」、「地方創生事業」、「新型コロナワクチン接種事業」、「武道館維持管理事業」、「価格高騰重点支援給付金給付事業」、「医療機関等エネルギー価格等 高騰対策支援金」、「価格高騰対策 商品券事業」等の増額であります。

 議案第49号、「不動産購入の件」につきましては、「議会の議決に付すべき契約及び 財産の取得又は処分の範囲を定める条例」第3条の規定により、議会の議決をお願いするものであります。

 議案第50号「市道路線認定の件」につきましては、新たに6本の市道路線を認定するため、「道路法」第8条第2項の規定により、議会の議決をお願いするものであります。

 

 以上、提出議案について、ご説明申し上げましたが、本日提出いたしました議案につきましては、何卒、慎重審議の上、原案のとおり、議決くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

 

                                                                              令和5年6月16日

 

甲斐市長 保坂 武

 

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更新日:2023年07月12日

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