令和4年12月定例市議会

令和4年12月定例市議会市長説明要旨

 

 本日ここに、12月定例市議会を開会するにあたり、議員各位におかれましては、ご多忙のところ、ご応招いただき、誠にありがとうございます。

 議案の説明に先立ちまして、この度、山梨県市議会議長会より感謝状を贈呈されました山本英俊議員、清水和弘議員に心よりお祝い申し上げます。皆様の長年のご尽力に対しまして敬意を表するとともに、今後におかれましても、更なるご活躍をご期待申し上げる次第であります。

 はじめに、新型コロナウイルス感染症は感染拡大の第8波を迎え、本市におきましても感染者数は急増しているところであり、コロナ禍前の日常生活を取り戻そうと取り組んできた私たちの生活に冷や水を浴びせる形となっております。これまで、私たちは3年近くにわたって新型コロナウイルスと戦い、感染者数の増減に一喜一憂してきたわけでありますが、いずれにしましてもこの先は、コロナウイルスと共生しながら日常生活を送っていくことが求められているところであります。

 しかしながら今年の冬は、コロナとインフルエンザの同時流行の可能性も指摘されており、仮に同時流行が発生した場合には医療体制がひっ迫する事態が懸念されております。私たちにできることは、可能な限り日常生活を維持した中で室内の換気をはじめとする必要な感染対策を継続するとともに、重症化予防に最も効果があるとされる新型コロナウイルスワクチンの追加接種を積極的に行うことであります。

 本市では、希望する市民全員が年内にオミクロン株対応ワクチンの接種ができるよう万全の体制で臨んでおりますが、併せて市民の皆様への周知につきましても、引き続き積極的に取り組んで参りたいと考えております。

 次に、ロシアによるウクライナ侵攻や原油価格の高騰、また、極端な円安に端を発した物価高が続いており、「緩やかに持ち直している」とされる景気の腰折れが懸念されているところであります。特に、電気、ガス、食料品など、生活に直結するものの値段は、更なる高騰が見込まれており、国や県、地方自治体が一体となった物価高対策が急務となっております。そのような中、本市では、国の「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」を活用した「物価高騰対応子育て支援給付金」の支給を実施いたします。

 今定例市議会において提案させていただくこの給付金につきましては、18歳以下の子供を抱える世帯を対象に、子供1人あたり2万円の給付を行うものでありますが、食糧費、教育費など支出を抑えることが難しい子育て世帯を支援することで、引き続き「甲斐市で子育てをして良かった」と思っていただけるようなまちづくりに繋げて参りたいと考えております。

 次に、情報通信技術を活用したスマート化による行政の効率的かつ効果的な業務の推進を図る「スマート甲斐プロモーション」につきましては、計画に基づき順調に成果を上げているところでありますが、本年10月からは、「公立保育園ICT化事業」を開始し、保育士、保護者双方から好評を得ているところであります。この保育園業務のICT化によって、園児の登園管理や延長保育利用時間の自動計算、また、イベント写真のインターネット販売など、保育士の業務負担の軽減とペーパーレス化に伴う経費の削減を実現しておりますが、何より喜ばしいことは、これら負担軽減によって、一人ひとりの園児と向き合う時間が大幅に増えたとの声が、保育士から数多く寄せられたということであります。

 また、この12月からは、市内保育所等の入所選考にAIを利用したシステムを県内で初めて導入いたしますが、申請者の世帯状況や希望入所先など、これまで職員が行っていた複雑かつ膨大な業務をAIが行うことで、担当職員の負担軽減を図るとともに、働く保護者の方にとりましても、いち早く入所先保育園が判明することは、大きな安心感に繋がっていくのではないかと考えております。

 次に、同じくAIを活用した話題となりますが、本市では、より利便性が高く、効率的な公共交通手段の確保を目指し、11月から双葉地区において、AIオンデマンドタクシー、通称「かいのり」の実証運行を行っております。運行時間や停留所が限られていた市民バスと違い、利用者の予約によって運行され、また、双葉地区だけで104カ所もの停留所があるこの「かいのり」は、好きな時間に、自宅近くから乗車することが可能なオンデマンド性を有するとともに、予約が重複した場合でも、AIが選択した最短ルートを、無駄なく運行することができる利用者に寄り添った移動手段であります。1月末までの実証運行実施後は、検証を重ねていくこととなりますが、市民の皆様の身近な足として利用されますことに、大きな期待を寄せているところであります。

 次に、人口減少や少子高齢化社会が進行する中においても一定の圏域人口を有しつつ、活力ある社会経済を維持するための拠点を形成する「やまなし県央連携中枢都市圏」につきましては、現在、甲府盆地にある10の自治体と協定締結に向けた準備を進めているところであります。協定の詳細につきましては、今定例市議会においてご審議いただくこととなっておりますが、今後、近隣市町との連携を強化しながら圏域の更なる発展に努めて参ります。

 令和4年度における、主要事業をはじめとする諸施策につきましては、仕上げの時期を迎える中、議員各位及び市民の皆様のご理解、ご協力をいただきながら、着実に進めているところであります。また、現在、新年度予算の編成作業を行っているところでありますが、厳しい財政状況が続く中、財政の健全化を維持しつつ、行政サービスの向上を目指し、鋭意努力しているところであります。

 

 それでは、今定例市議会に提出いたしました報告議案及び一般議案につきまして、概要をご説明申し上げます。

 はじめに、報告議案についてであります。

 報告第8号「和解及び損害賠償額の決定の件」につきましては、道路施設の管理瑕疵による事故に係る和解及び損害賠償の額について、地方自治法第180条第1項の規定により専決処分したので、同条第2項の規定により報告するものであります。

 報告第9号及び第10号「和解及び損害賠償額の決定の件」につきましては、道路法面除草作業における事故に係る和解及び損害賠償の額について、地方自治法第180条第1項の規定により、それぞれ専決処分したので、同条第2項の規定により報告するものであります。

 報告第11号「和解及び損害賠償額の決定の件」につきましては、公園施設の管理瑕疵による事故に係る和解及び損害賠償の額について、地方自治法第180条第1項の規定により専決処分したので、同条第2項の規定により報告するものであります。

 

 次に、一般議案についてであります。

 議案第68号「甲府市とのやまなし県央連携中枢都市圏形成に係る連携協約の締結に関する協議の件」につきましては、地方自治法第252条の2第3項の規定により、議会の議決をお願いするものであります。

 議案第69号「甲斐市個人情報保護法施行条例の制定の件」につきましては、デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律の規定による個人情報の保護に関する法律の改正に伴い、所要の改正を行うものであります。

 議案第70号「甲斐市個人情報保護審査会条例の制定の件」につきましては、デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律の規定による個人情報の保護に関する法律の改正に伴い、所要の改正を行うものであります。

 議案第71号「甲斐市職員の高齢者部分休業に関する条例の制定の件」につきましては、地方公務員法等の一部改正及び職員の定年引上げを踏まえ、高齢期職員の生活と仕事の両立の支援に資する環境を整備するため、必要な事項を定めるものであります。

 議案第72号「甲斐市の議会の議員及び長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部改正の件」につきましては、公職選挙法施行令の一部を改正する政令及び公職選挙法施行規則の一部を改正する省令が施行されたことに伴い、選挙運動に対する公営に要する経費に係る限度額が見直されたため、所要の改正を行うものであります。

 議案第73号「甲斐市職員の定年等に関する条例の一部改正の件」及び議案第74号「地方公務員法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例の制定の件」につきましては、地方公務員法の一部改正に伴い、職員の定年引上げ等の措置を講じる必要があるため、所要の改正を行うものであります。

 議案第75号「甲斐市職員の育児休業等に関する条例の一部改正の件」につきましては、人事院規則の一部を改正する人事院規則等が施行されたことに伴い、所要の改正を行うものであります。

 議案第76号「甲斐市税条例等の一部改正の件」につきましては、地方税法等の一部を改正する法律が公布されたことに伴い、所要の改正を行うものであります。

 議案第77号「令和4年度 甲斐市一般会計補正予算(第5号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、33億4千778万1千円の追加補正をお願いするものであります。歳入につきましては、市税、地方交付税、国庫支出金、繰越金、市債などの増額等が主なものであります。歳出につきましては、エネルギー価格高騰に伴う光熱水費不足額、物価高騰対応子育て支援給付金支給事業、新型コロナワクチン接種事業、小中学校の施設整備にかかる経費及び財政調整基金積立などの増額であります。

 議案第78号「令和4年度甲斐市国民健康保険特別会計補正予算(第3号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、1億8千836万7千円の追加補正をお願いするものであります。

 議案第79号「令和4年度甲斐市後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、144万円の追加補正をお願いするものであります。

 議案第80号「令和4年度甲斐市介護保険特別会計補正予算(第2号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、3千120万3千円の追加補正をお願いするものであります。

 議案第81号「令和4年度甲斐市介護サービス特別会計補正予算(第1号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、59万7千円の追加補正をお願いするものであります。

 議案第82号「令和4年度甲斐市住宅新築資金等貸付事業特別会計補正予算(第2号)」につきましては、予算の総額は変更せず、財源更正をお願いするものであります。

 議案第83号「令和4年度甲斐市地域し尿処理施設特別会計補正予算(第3号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、56万5千円の追加補正をお願いするものであります。

 議案第84号「令和4年度甲斐市農業集落排水事業特別会計補正予算(第1号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、15万円の追加補正をお願いするものであります。

 議案第85号「令和4年度甲斐市合併浄化槽事業特別会計補正予算(第2号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、12万8千円の追加補正をお願いするものであります。

 議案第86号「令和4年度甲斐市水道事業会計補正予算(第2号)」につきましては、収益的収入及び支出の既決予定額の総額に支出3千175万7千円の追加補正、議会の議決を経なければ流用することのできない経費の既決予定額の総額に、5千円の追加補正をお願いするものであります。

 議案第87号「令和4年度甲斐市簡易水道事業会計補正予算(第2号)」につきましては、収益的収入及び支出の既決予定額の総額に、収入支出それぞれ110万2千円の追加補正、資本的収入及び支出の既決予定額の総額に、収入支出それぞれ5千円の追加補正、他会計からの補助金の既決予定額の総額に、110万7千円の追加補正を、たな卸資産購入限度額の既決予定額の総額に、5千円の追加補正をお願いするものであります。

 議案第88号「令和4年度甲斐市下水道事業会計補正予算(第2号)」につきましては、資本的収入及び支出の既決予定額の総額に、収入1千235万5千円、支出1千316万3千円の追加補正、企業債の既決限度額に、1千870万円の追加補正をお願いするものであります。

 議案第89号「指定管理者の指定の件」につきましては、地方自治法第244条の2第6項の規定により、議会の議決をお願いするものであります。

 議案第90号「市道路線認定の件」につきましては、新たに2本の市道路線を認定するため、道路法第8条第2項の規定により、議会の議決をお願いするものであります。

 

以上、提出議案についてご説明申し上げましたが、よろしくご審議のうえ、原案のとおり、議決くださいますようお願い申し上げます。

 

令和4年12月9日

 

甲斐市長 保 坂 武

 

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更新日:2022年12月28日

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