令和4年9月定例市議会

令和4年9月定例市議会市長説明要旨

 

 本日ここに、9月定例市議会を開会するにあたり、議員各位におかれましては、御多忙のところ御応招いただき、誠にありがとうございます。

 議案の説明に先立ちまして、新型コロナウイルス感染症に関する直近の状況等について申し述べます。

 かつてない猛烈な勢いで広がった新型コロナウイルス感染症の感染拡大第7波は、本市におきましても、連日100人を超える感染者数が報告されるなど、市民の皆様の生活に大きな影響を及ぼしたところであります。

 9月に入り、ようやく感染者数は減少に転じておりますが、依然として連日、多くの感染者数が報告されている状況であり、また、医療体制にもゆとりがないことから、気を緩めることなく、引き続き警戒を強めていく必要があると考えているところであります。

 この新型コロナウイルスの感染経路につきましては、従前から注意喚起されてきた「飛沫感染」、「接触感染」に加え、空中に浮遊するウイルスを含む微粒子「エアロゾル」を吸い込むことで感染する「エアロゾル感染」についても大きな感染原因に挙げられていることから、感染防止には、室内の換気を積極的かつ効果的に行う必要があるとされております。

 本市では、公共施設のエアロゾル感染防止対策を講じるため、県の「エアロゾル感染症対策強化事業」の補助金に加え、本年8月に専決にて補正対応させていただきました市の予算を活用し、市民の皆様が安心して利用することができるよう保育施設、小中学校、保健福祉施設など、市内50の施設に空気清浄機や、二酸化炭素濃度測定器など、エアロゾル感染対策に効果的な機器を設置して参ります。

 また、感染防止対策のもう一つの大きな柱であるワクチン接種につきましては、感染拡大第7波の原因となったオミクロン株に対応したワクチン接種の前倒しが国から発表されたところであります。

 接種対象となるのは、「2回接種を完了している12歳以上の全ての人」とされておりますが、まずは、4回目の接種が完了していない高齢者や医療従事者などを対象に9月末から接種を開始し、10月半ば以降を目途に一般の方にも対象を広げていく方向で調整しているとのことであります。

 私たちは、これまで2年半以上にわたり、新型コロナウイルスと戦ってきたわけでありますが、この感染症は、一度減少傾向に転じたとしても、すぐに新たな変異株が現れ、より大きな感染の波が訪れるということが、これまでの経験から分かっております。

 いずれ第7波は収束に向かっていくものと思われますが、早い段階から第8波の到来を想定し、危機感を失うことの無いよう市民への呼びかけを継続するとともに、万全の体制でオミクロン株対応ワクチンの接種に臨んで参りたいと考えております。

 次に、これから本格的な台風の季節を迎えるにあたり、水害への警戒が必要となって参りますが、私がこれまで国土交通省に対し、繰り返し強く要望して参りました釜無川の水害対策工事が、本年7月から信玄橋周辺の河川内において実施されているところであります。

 この工事につきましては、甲斐市側の土手付近まで迫ってきている川の流れを中央付近に戻すことを目的としておりますが、現在、河川内にできた中州に生い茂った樹木を伐採する工程までが完了しております。

 今後、樹木伐採を行った中州部分の掘削と、その掘削によって排出された土砂を土手沿いに埋め戻して川の流れを変える作業を行っていくそうでありますが、この一連の工事によって、釜無川の洪水対策に、大きな効果があるものと期待しているところであります。

 しかしながら、昨今、全国各地で多発している異常な大雨による水害の例に鑑みますと、決して安心してはいられない状況であります。

 特に災害に関しては、もはや想定外という言葉は通用せず、想定外の事態でさえ常日頃から想定し、準備しておくことが、行政のみならず全ての国民に求められております。

 本年3月に改定した甲斐市洪水ハザードマップには、浸水想定区域や水害時指定緊急避難所が記載されているほか、事前に用意しておくべき物、また、水害発生の危険が生じた際の行動指針となる「マイタイムライン」など、市民の皆様に知っておいていただきたい有益かつ正確な情報が数多く記載されております。

 市民の皆様の中には、ハザードマップを見たことの無い方も多くいらっしゃると思いますので、防災、減災の意識を高め、防災に関する具体的な行動を、一つでも多く取っていただくきっかけとなりますよう、改めて各種ハザードマップの周知を図って参りたいと考えております。

 

 次に、同じく防災に関する話題となりますが、今年も11月6日の日曜日に、甲斐市総合防災訓練を実施いたします。

 コロナ禍により昨年同様、内容を一部縮小して行いますが、こちらは水害ではなく、南海トラフ等を震源とする大地震を想定した訓練となっております。

 繰り返しになりますが、起こりうるあらゆる状況を想定し、事前に準備していただくことは、防災対策の基本でありますので、できるだけ多くの皆様に参加していただけるよう呼び掛けて参りたいと考えております。

 

 それでは、今定例市議会に提出致しました、25議案につきまして、概要をご説明申し上げます。

はじめに、報告議案について、であります。

 報告第7号、「令和3年度甲斐市財政健全化判断比率及び、資金不足比率の報告の件」につきましては、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の規定により、監査委員の意見を付けて報告するものであります。

次に、承認議案であります。

 承認第4号、「専決処分の承認を求める件」につきましては、新型コロナウイルスに係るエアロゾル感染症対策強化事業として、公共施設への換気対策強化のため、早急に必要機器等を整備する必要があることから、所要の予算を8月18日、専決処分したので、その承認を求めるものであります。

 次に、一般議案であります。

 議案第56号、「令和4年度甲斐市一般会計補正予算(第3号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、1億6千298万8千円の追加補正をお願いするものであります。

 歳入につきましては、国庫支出金、県支出金、寄附金、繰越金、諸収入、市債の増額であります。

 歳出につきましては、外国人避難民支援事業、予防接種事業、農林業施設維持管理事業、道路新設改良事業、都市公園・市立公園維持管理事業等の増額であります。

 議案第57号、「令和4年度甲斐市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、265万1千円の追加補正をお願いするものであります。

 議案第58号、「令和4年度甲斐市後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、291万4千円の追加補正をお願いするものであります。

 議案第59号、「令和4年度甲斐市介護保険特別会計補正予算(第1号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、1千25万9千円の追加補正をお願いするものであります。

 議案第60号、「令和4年度甲斐市住宅新築資金等貸付事業特別会計補正予算(第1号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、100万5千円の追加補正をお願いするものであります。

 議案第61号、「令和4年度甲斐市地域し尿処理施設特別会計補正予算(第2号)」につきましては、既定の歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、18万8千円の追加補正をお願いするものであります。

 議案第62号、「令和4年度甲斐市水道事業会計補正予算(第1号)」につきましては、収益的収入及び支出の既決予定額の総額に対し、収入は33万6千円の増額、支出は429万9千円の増額、また、議会の議決を経なければ流用することのできない経費を、既決予定額の総額に374万2千円の増額、他会計からの補助金の既決予定額の総額に、33万6千円の増額をお願いするものであります。

 議案第63号、「令和4年度甲斐市簡易水道事業会計補正予算(第1号)」につきましては、収益的収入及び、支出の既決予定額の総額に対し、収入、支出とも561万3千円の増額、資本的収入及び支出の既決予定額の総額から、収入、支出とも550万円の減額、また、議会の議決を経なければ、流用することのできない経費を、既決予定額の総額に対し、11万3千円の増額、他会計からの、補助金の既決予定額の総額に対し、561万3千円の増額をお願いするものであります。

 議案第64号、「令和4年度甲斐市下水道事業会計補正予算(第1号)」につきましては、収益的収入及び、支出の既決予定額の総額に対し、収入、支出とも202万7千円の増額、資本的収入及び支出の既決予定額の総額から、収入、支出とも868万7千円の減額、議会の議決を経なければ、流用することのできない経費を、既決予定額の総額から、645万6千円の減額、他会計からの、補助金の既決予定額の総額から、666万円の減額をお願いするものであります。

 議案第65号「市道路線認定の件」につきましては、新たに5本の市道路線を認定するため、道路法第8条第2項の規定により、議会の議決をお願いするものであります。

 議案第66号「玉幡体育館屋根、外壁等改修工事(明許)請負契約締結の件」につきましては、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分の範囲を定める条例第2条の規定により、議会の議決をお願いするものであります。

 次に、認定第1号から、認定第12号までにつきましては、令和3年度における、各会計の決算認定の件であります。

 続きまして、一般会計における令和3年度実施の主な事業であります。

 初めに、歳入につきましては、全国民に対し一律10万円を給付した新型コロナウイルス感染症対策の「特別定額給付金事業」など、令和2年度のみ実施し、令和3年度には実施されなかった事業があり、国からの補助金が減少したことから、前年度と比較し全体として大幅な減額となりましたが、市税、地方交付税、ふるさと応援寄附金につきましては、前年度に比べ増額となっております。

 次に歳出でありますが、「安心甲斐・市民支援事業」につきましては、新型コロナウイルス感染症から、市民の皆様の安心安全な暮らし、また、地域の経済を守っていくため、「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」を活用し、一年を通じて継続的に実施いたしました。

 主な内容につきましては、新型コロナワクチン集団接種にご協力いただきました医療機関への事業協力支援金、医療・介護・障害福祉等の現場で働く方に対する慰労金の支給、消費の喚起及び地域経済の下支えを目的としたプレミアム付き商品券事業、子育て世帯への支援といたしましては、新生児特別定額給付金の支給などであります。

 また、感染症拡大局面において、山梨県が発出した休業及び営業時間の短縮要請に応じた市内飲食店等事業者に対しましては、県からの協力金に上乗せする形で、本市独自の支援を行って参りました。

 そのほか、新型コロナウイルス対策としては、ワクチン接種事業、子育て世帯生活支援特別給付金などを実施したところであります。

 次に、マイナンバーカード普及促進事業につきましては、市役所及びラザウォーク甲斐双葉に申請サポートブースを設置するとともに、新規申請者へのギフト券配布を行い、カードの普及促進を図って参りました。

 次に、バイオマス産業都市推進事業につきましては、昨年7月に「甲斐市木質バイオマス発電事業に関する協定」を締結し、発電所用地の購入及び造成設計業務委託などを実施いたしました。

 次に、緑化センター跡地活用事業につきましては、市民ワークショップの開催など、数多くの市民の声を最大限取り入れた中で、「次世代へつなぐ創造の森」を基本コンセプトとする「(仮称)篠原地区公園整備基本計画」を策定するとともに、事業用地の購入を行って参りました。

 次に、学校施設整備につきましては、敷島北小学校の校舎及び屋内運動場の長寿命化改修工事、双葉中学校の大規模改修工事などを実施いたしました。

 また、甲斐市国民健康保険特別会計をはじめとする8つの特別会計、甲斐市水道事業会計の他、公営企業会計となっております甲斐市簡易水道事業会計、甲斐市下水道事業会計につきましても、一般会計同様に住み良い快適なまちづくりを目指し、複雑多様化する地域の諸課題に取り組んで参ったところであります。

 以上、提出議案について、ご説明申し上げましたが、本日提出いたしました議案につきましては、何卒、慎重審議の上、原案のとおり、議決くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

 

令和4年9月13日

 

甲斐市長 保坂 武

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更新日:2022年09月30日

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