バイオマス産業都市実現を目指して~県内初バイオマス産業都市に選定~

バイオマスとは

 バイオマスとは、動植物に由来する有機物である資源で、化石資源を除いたものを指します。

 バイオマスの種類には、廃棄物系バイオマス、未利用バイオマス、資源作物(エネルギーや製品の製造を目的に栽培される植物)があります。

 身近なバイオマスとしては、「生ごみ」、「廃食用油」、「下水汚泥」、「家畜排せつ物」、「木材」などがあります。

 私たちの生活にも密接な関係があるバイオマスは、貴重な地域の資源であると言えます。

廃棄物系バイオマス・未利用バイオマス・資源作物の説明イラスト

バイオマスに関する市のこれまでの取り組み

 平成25年3月に甲斐市バイオマス活用推進計画を策定し、廃棄物の減量化・資源化のため、甲斐市バイオマスセンターにおいて学校や保育園の給食から出る生ごみを活用した液肥生成の実証実験、剪定枝のチップ化事業、廃食用油の燃料化(BDF)などの取り組みを行ってきました。

 しかし、市内に豊富に存在するバイオマス資源が有効に利活用されておらず、その多くは廃棄や放置されているのが現状です。特に廃棄物系バイオマスである食品廃棄物(一般家庭の生ごみ等)や、未利用バイオマスである間伐材・林地残材(森林に放置されたままの木材)などの利活用が進んでいないため、これらのバイオマスの利活用に向けた取り組みをより一層推進する必要があります。

市内の森林に放置されたままの木材(林地残材)の写真

林地残材(市内の森林に放置されたままの木材)

バイオマス産業都市

 国では、地域の特色を活かしたバイオマス産業を軸とした環境にやさしく災害に強いまちづくりを目指す地域である「バイオマス産業都市」の構築を推進しており、関係7府省(内閣府、総務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省)が共同で地域を選定し、補助金の活用、各種制度・規制面での相談・助言などを含め、連携して支援していくこととしています。

 そこで市は、平成25年3月に策定した甲斐市バイオマス活用推進計画をさらに発展・具体化させ、地域資源であるバイオマスを利活用して地域活性化や持続可能なまちづくりを推進するため、「バイオマス産業都市」の構築を目指すこととしました。

バイオマス産業都市について(バイオマスを活用した地域活性化フロー図)イラスト

バイオマス産業都市のイメージ(出典:農林水産省ホームページ)

甲斐市バイオマス産業都市構想

 国のバイオマス産業都市選定及びバイオマス産業都市の構築を目指して、有識者や関係機関、市民代表者等で組織する甲斐市バイオマス産業都市構想策定委員会での審議を経て、平成27年7月に「甲斐市バイオマス産業都市構想」を策定しました。

 計画期間を平成27年度から平成36年度の10年間とする構想では、バイオマスの中でも特に「生ごみ」と「木材」のバイオマスに着目して、これまで廃棄や放置されていたものなどをバイオマス資源として利活用し、環境にやさしく災害に強い、持続可能なまちづくりを目指すこととしています。

甲斐市バイオマス産業都市構想 重点プロジェクト

 構想において、事業化プロジェクトとして4つの重点プロジェクトを設定し、バイオマスの積極的な取り組みを推進していきます。

木質バイオマス発電プロジェクト

 松くい虫被害木・間伐材・林地残材・せん定枝等の木材からなるバイオマスを燃料として発電を行う。
 バイオマスを燃焼する際に放出される二酸化炭素は、生物の成長過程で光合成により大気から吸収されたものであるため、バイオマスには大気中の二酸化炭素を増加させない「カーボンニュートラル」と呼ばれる特性があります。

木質バイオマス公共施設熱供給プロジェクト

 木質バイオマス発電プロジェクトの発電所から発生する熱を、化石燃料に代わるエネルギーとして公共施設に供給する。

木質バイオマス熱供給農業振興プロジェクト

 木質バイオマス発電プロジェクトの発電所から発生する熱を、化石燃料に代わるエネルギーとして農業ハウス等に供給し、熱を活用した特色ある農産物の生産や地域ブランドの確立により農業活性化を目指す。

液肥・堆肥活用農業振興プロジェクト

 生ごみを液肥や堆肥などの肥料に変え、生ごみの減量化や資源化を図るとともに、液肥・堆肥を農業振興に活用する。

松くい虫被害を受けた市内山林の写真

松くい虫被害を受けた市内山林(松くい虫被害木を木質バイオマス発電プロジェクトで活用)

松くい虫被害を受けた市内山林の写真

松くい虫被害を受けた市内山林(松くい虫被害木を木質バイオマス発電プロジェクトで活用)

甲斐市バイオマス産業都市構想の将来像

 構想の実現により次の3つの将来像を目指します。

  1. バイオマスを活用した新たな産業と雇用の創出による地域活性化
  2. 自立・分散型エネルギーシステムの導入による災害に強いまちづくり
  3. 資源の有効活用による、地球温暖化防止、循環型社会構築

バイオマス産業都市構想の実現による地域への効果

 構想を実現することにより、次のような効果が期待されます。

  • 森林環境再生
  • 農林業活性化
  • 新産業、雇用創出による地域経済活性化
  • 災害時のエネルギー確保と災害基盤強化
  • 再生可能エネルギーへの転換による温室効果ガス削減とエネルギーコスト削減
  • ごみ減量化と廃棄物処理コスト削減
  • 耕作放棄地の解消
  • 地域ブランドの確立
  • 市内から排出されるせん定枝の活用 など

 また、想定している地域への定量的効果は、次のとおりです。

  • 経済波及効果 68.3億円
  • 雇用の創出 73人
  • 温室効果ガスの削減量 1年あたり38,150二酸化炭素トン
  • 廃棄物(生ごみ等)の削減 1年あたり3,536トン、1年あたり1.2億円
  • エネルギーの安定確保
    電力:1年あたり71,280ミリワットアワー (一般家庭約2万世帯の年間消費電力をまかなえる発電量に相当)
  • 熱:1年あたり5,116ギガジュール (灯油200L入りのドラム缶約700缶分の熱量に相当)
バイオマスを活用した熱供給している温泉施設外観写真
バイオマスを活用した熱供給している温泉施設内写真
バイオマスを活用した熱供給している農業ハウス外観写真

公共施設や農業ハウスなどに熱供給(災害時には公共施設へ電力供給)

山梨県内では初めてバイオマス産業都市に選定

 策定した構想を、国のバイオマス産業都市平成27年度募集に応募したところ、平成27年10月30日に山梨県内では初めてとなる「バイオマス産業都市」に選定され、平成27年11月16日に認定証が授与されました。

 バイオマス産業都市の選定地域は、平成27年度で甲斐市を含めて34地域となりました。

 今後は、関係府省や関係団体等と連携・協力しながら、構想の実現に向けてバイオマスに関する取り組みをより一層推進していきます。

バイオマス産業都市認定証授与式での伊東農林水産副大臣と甲斐市長 保坂 武氏のツーショット写真

伊東農林水産副大臣から認定証授与

バイオマス産業都市構想および木質バイオマス発電事業に係る地域説明会の開催等の取り組み

 令和2年12月に発電事業パートナーを「DSグリーン発電甲斐合同会社」に決定して以降、木質バイオマス発電事業の進捗が図られたことから、バイオマス産業都市構想および木質バイオマス発電事業に係る取り組みとして、竜王、敷島、双葉の各支部会議にて事業概要説明を行い、木質バイオマス発電所計画地周辺自治会を対象とした地域説明会を開催しました。

「甲斐市木質バイオマス発電事業に関する協定書」の締結

 バイオマス産業都市構想における重点プロジェクトの一つ「木質バイオマス発電プロジェクト」の事業実施の証として、令和3年7月19日に協定調印式を行い、発電事業パートナーであるDSグリーン発電甲斐合同会社と「甲斐市木質バイオマス発電事業に関する協定書」を締結しました。

 協定書では、事業実施に必要な基本事項や双方の義務を定めており、稼働実績を有する発電事業者のノウハウを活かしながら、引き続き事業を推進していきます。

協定調印記念写真

写真左から

合同会社を運営する大和エナジー・インフラ株式会社代表取締役社長松田守正様、

保坂市長、合同会社職務執行者滝澤誠様

この記事に関するお問い合わせ先

環境課 バイオマス推進係

〒400-0192
山梨県甲斐市篠原2610
電話:055-278-1706
みなさまのご意見をお聞かせください
このページの内容は分かりやすかったですか
このページは見つけやすかったですか

更新日:2021年07月27日

現在のページ